甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

アッセンブリー #21(チェーン装着)

DE ROSA SK Pininfarina DiskCampagnolo Record EPS DB 自組。アッセンブリー5日目その2。

 

#20に続いて今回も長いです。更に長いです。

 

23.チェーン装着

用意するもの

・概ね完成に近付いたデローザ SK Pininfarina Disk

・カンパニョーロ CN11-RE1(RECORD11sチェーン、114Link)

・カンパニョーロ CN-RE500(ウルトラリンクチェーン用コネクトピン、チェーンに1本付属)

・カンパニョーロ UT-CN300(チェーンツール)

・バイクハンド YC-207(チェーンフィキサー )

 

チェーンのマニュアルには、deathという言葉が沢山出てきます。他のコンポーネントにも出てくるんですが、チェーンでは8ページの間に10回も登場。ざっと見最多。ただ、若干穏当な表現です。

An incorrectly assembled chain unexpectedly break, while riding in an accident, personal injury, or death. If you have any doubt whatsoever regarding your ability to properly perform any of the operations in this manual, please take your bicycle to a qualified repair shop.

「取り付けが下手っぴだと、乗ってる最中にいきなり壊れて最悪死ぬこともあるので、ちゃんと組み立てられるか心配な奴は素直にショップに頼めよ。」

まあこういうの気にしたらそもそも自組なんてできませんが。

さて、作業に入ります。

 

(1)まずチェーンを用意します。

余分なオイルを除去するためにパーツクリーナーで洗うってのがよく出てきますが、いまどきのチェーンは洗わないといけない程オイルを厚盛りしてないので、最近の考え方では不要なようです。私は、4〜5年前の情報を見てやるもんだと思っていたので、やりました。ま、オイルのベタ付きはあまり気になりませんでしたが、動きの渋さの基準がなくて、やった方が良いのかなと思ったからですが。

因みにこれより後にJekyllのチェーンを交換しましたが、シマノの9sXTグレードのCN-HG93はもー、ベタベタでした。

 

(2)チェーンを前後ギアに掛けます。

インナー×トップに掛け、ディレイラーを通します。カンパニョーロのチェーンには裏表がある、というか、前後があるという言い方が正しいのでしょうか、チェーンフィキサーの右アームの側に写っているタイラップ、このタイラップを前側(チェーンリング側)にします。撮影時にはもう外してますが、このタイラップには「こっち側を切るなよ(#゚Д゚)」というAttenzioneタグが下がってます。

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(3)それで、チェーン長の決め方ですが、このインナー×トップでチェーン上端とガイドプーリー下端の距離が10〜15mmになる長さが正解ということになっています。

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アッセンブリー過程でここを写した写真がなかったので、カンパニョーロのテクニカル・マニュアルより借用。

上側のプーリーをガイドプーリー、下側のプーリーをテンションプーリーって言うそうです。という位のアマチュアの私。

 

上の写真は、そのレンジに入った状態でチェーンフィキサーを掛けたものです。

適正チェーン長は、114リンクから4コマカットの110リンクでした。結構このレンジは狭く、108や112だと適正長から外れるような外れないような。

因みにシマノでは、リアディレイラーを通さずにアウター×ローに掛けてジャストの長さがチェーンの適正長だそうです。変速性能をしっかり出すにはカンパ式の方がいいような気がします。

 

(4)チェーンツールUT-CN300にチェーンをセットします。

 

以後の説明に必要なので、最初にUT-CN300の写真。

レバーを手前に引いたオープン状態。

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2本の溝と1本の突起が見えます。

チェーンピンを抜く時、チェーンピンを押し込む時は、レバーオープンで使用します。

 

レバーを奥に倒したクローズ状態。

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レバーの突起はチェーンピンのヘッドを受けるようになっています。

レバーの溝は、チェーンを正確にセットすると、固定ピンの下を潜るようになっています。固定ピンが貫通しない場合、チェーンが正確にセットされていないということです(大概セットが浅い)。

チェーンピンをカシメる時は、レバークローズで使用します。

 

ここから作業本番。

手順としては、

・チェーンのタイラップを切っておく。

・ツールの固定ピンを抜く。

・レバーを開く。

・チェーンを歯に掛け、押し込む。

・固定ピンを差し込む。

 

チェーンが横にズレていたり固定ピンがツールの歯まで入らなかったりしていたら、それはチェーン落ちです。

チェーンピンを抜く際はレバーはオープンのままです。

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カンパニョーロは、チェーンピンを内→外に通すので、このツールにも、ピンを当てるほうを内側にしてセットします。逆の方が作業的には楽なんですけどね。

それからハンドルを回してピンを押し出していきますが、さすがに高っかいだけあって精度が高く、ピンはスムーズに抜けます。(ハンドルが大きいから回し易いだけかもしれませんが。)ピンが抜けたら一旦ツールからチェーンを外します。

 

(5)続いて前リンク(チェーンリング側はアウターリンク)と後リンク(スプロケット側はインナーリンク)を接続、チェーンピンを差し込みます。内側からですよ。

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こんな感じでスルッと入ります。

 

(6)再度チェーンをツールにセットします。作法は4と同じ。

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UT-CN300は11s専用です。セットする際左右に遊びがないので、0.5mm幅の広い10sチェーンは入らないでしょう。持ってないので知りませんが。チェーンを奥まで押し込まないと固定ピンも入らないし、こうして正確にチェーンをセットすることで、チェーンピンを正確にインストールできるのでしょう。

この後、チェーンが暴れないよう押さえる目的だと思いますが、フロント側をアウターに掛けてツールをチェーンリング直後まで移動します。が、私してません。

 

(7)ハンドルを回してチェーンピンを外側に送っていきます。

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スルスルと入っていきますが、後端のリムの径が少しだけ大きいので、リムに当たると抵抗が発生します。ここで止めてしまうと、リムの厚み分リンク部の横幅が大きくなるので、しっかり押し込む必要があります。

これの度が過ぎるとピンが貫通してしまう恐れがあるので、ギリギリで止めます。カンパニョーロの指定突き出し量は0.1mmです。そんな精度で計れるはずないので、指先の感覚で他のリンクと同じところまで埋まっていることを確認します。

 

(8)ピンを押し込んだら、チェーンツールを外し、固定ピンを差し込む面にもう一つ空いている穴(写真右)にチェーンピンのヘッドを差し込みます。で、軽く捻るとヘッドが折れます。

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やることはシマノと同じですが、シマノは専用ツールでなくプライヤーかペンチです。カンパニョーロの方が簡単に折れたような気がします。ツールの差もあると思いますが、ピンが折り易く作ってあるのでは?

 

(9)次がこのツールがないとできない作業、チェーンピンのカシメです。ヘッドを折っただけではチェーン外側がフリーです。そのまま走ると、ピンが抜けて事故になる恐れがあります。てことでカシメ工程。

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見ての通り、フリーだと危ないのもそうですが、ピンの突き出し量が多いと、ラインがシビアな11s、FDのガイドプレートに接触します(ディレイラー調整時に気付いた実体験)。

 

ツールのセット方法は基本(4)、(6)と反対向きです。あともう1つの違いですが、固定ピンを差し込む前にレバーを閉じます。これにより、チェーンピンのリムはレバーの根本にあるピンに保持され、中空のヘッドが尖ったツール側のピンに圧し広げられることでチェーンピンが固定されます。

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半端だと追作業、やり過ぎると新品のピンに交換。二択なら前者を選びたい私ですが、ツールのピンがチェーンに接した状態から、3/4周ゆっくりハンドルを回すことでカシメ行程終了ということになっています。両側とも突き出し量は前後のリンクと同じくらいになりました。(写真はツールをチェーンから外したところ)

 

これでチェーン繋がりました。

 

まあ高っかいツール買ってシビアな作業するより、ミッシングリンク買いましょうd(^_^o)

そしたらこのツールの必然性であるカシメが要らない。

カンパニョーロではミッシングリンクリユース不可ですが、UT-CN300買うお金あればミッシングリンクなんか20個くらい買えます。

ミッシングリンクはインナーリンクを繋がないといけないので、「切るな!」と書いてある方のコマもカットしますが、ストレス掛けるの1回きりなんで平気でしょう。

 

(10)チェーンが繋がったら、手工リンク部分の動きが渋くないか確認します。渋かったら引っ張ったり揉んだりして解すそうです。めちゃアナログな工程です。ホントにこれで効くのかどうかは分かりませんが、私のチェーンは特にそうした作業は要しませんでした。

 

一息ついたここで、作業前には見ちゃいませんが、カンパニョーロのテクニカルマニュアルを見てみます。

よく分からないディメンションの説明が色々あります。

これを見るとディスクブレーキ車専用のH11とワイヤーのレコードやスーパーレコードの大きな違いは1点。

H11はQファクターこそ同じですが、チェーンラインがワイヤーコンポより1mm大きい(広いというかつまり外だ)そうです。130mmQRよりもエンド幅が12mm広い142mmスルーアクスルにはこの1mmオフセットが必要なんでしょう!

「片側6mm広いんだから、6mm出さないと同じアングルを作れないだろう」と素人の私は思います。それでもう少し細かく見てみました。

ワイヤーレコード/スーレコはBBシェル幅68÷2+BBからアウターリング内側まで12.3=46.3mm。ん?マニュアルの43.5mmと合わない。

H11は同68÷2+12.8=46.8mm。

これも合わない。1mm差が0.5mm差に縮まりましたが。

謎です。超謎です。

フロント0.5mm差はまあいいとして、XT9sのJekyllがハイ/ローどっちに振っても明らかに斜めなのに対し、SK Pininfarina Diskは少なくとも見た目はそうではありません。

ああそうか、チェーンステーが長いのか!というと、エアロタイプのSKはボリュームある上部のカウルに目がいきますが、リア三角は小さく、チェーンステー398mmはオールラウンダーのPROTOS、KINGより(ちょっとだけ)短い。というかカンパニョーロの指定する最低チェーンステー長(リムブレーキ車405mmに対してディスク車は410mm)より短いことに今更気付いてびっくり。SKは最大サイズでもリムブレーキ用の最低長より短いです。

いやぁ、気付かなかった。デローザが早々にディスク車並行でリリースしたSKでしたが、カンパニョーロのディスクコンポリリースはSK Pininfarina Diskのリリースから約2年後、発売ペースだと1年半程後のの2017年夏。カンパニョーロと蜜月のデローザとはいえ、コンポがないことには作れません。シマノのディスクコンポでフレームを設計したのか、ディスクブレーキとリムブレーキとでチェーンステー長に違いが出ることが予想の範囲外だったか、そんなことお構いなしにデローザが理想とするディメンションにしたのかわかりません。

H11は斜め掛けしていい歯型なのかもしれないとか、カンパニョーロの指定値が単にマージン取り過ぎじゃないかとか、それでもチェーンが斜行しないところにデローザのマジックがあるかもしれないとか、貧しい想像力を働かせても仕方がない、探しても見付からないBORA ONE DB+RECORDカセットスプロケットのリアチェーンラインを自分で測定してもだから何かできるわけでもない、ということで追求止めました。

 

これ以上考えたり調べたりしても仕方ないんです。SK Pininfarina Disk+RECORD DB+EPS V3は、完璧な、本当に完璧かはプロの仕事と比べたことがないので分かりませんが、22sフルレンジでのスムーズなシフトを、いとも簡単に初心者の私に提供します。散々苦労して漸く固まったっぽいが私の腕ではクロスラインがまるでモノにできていないシマノDEORE XT 3×9sとは比較するのがアホらしいくらい。

EPSはシビアだとか、ディスクブレーキもシビアだとか、だからテクニカルショップでフレーム込みフルで買って初めて保証とか、理由が全く分かりません。まあこの後壊れるので保証付かないとお金が掛かって死ぬほど後悔するとか、システムが暴走して原因究明と対策に何ヶ月も掛かるとかなんでしょう。

 

長文失礼しました。

続く。