甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

煽り運転の定義ってなーに?

田舎帰ってます。

普段は夜中に直行するのですが、今回は遠回りして道草食ってなので相当時間掛かっています。暑い中、ちっとも涼しくない高原を歩き回り、強い日差しを浴びて、頭と目が痛いです。

相変わらず高速道路は中央車線キープや右車線をすぐに空けない車が多く、毎度ですが、片側3車線区間では追い越しより左車線からの追い抜きの方が多い往路でした。

 

ところで。

ほかの車の走行を妨げるなどの「あおり運転」対策のため、警察庁道路交通法の関係規定の罰則強化について検討を始めた。

朝日新聞8月27日ネット版より引用(「あおり運転」罰則強化の検討開始 新法整備求める声も:朝日新聞デジタル

 

今話題の「煽り運転」です。

9月はじめの日経新聞社会面にも大きく載っていたので、実際検討が始まっているんでしょう。

 

私も酷い被害に遭ったことがあります。分離帯あり4車線(=片側2車線)の一般道で。説明端折って誰がどう悪かったか分からないと私が困るので、以下無駄に説明。

  • 雨深夜の走行車線を、暖機のためゆっくり(制限速度切るくらいで)走行。
  • 走行車線には路駐大型トラック点在し、走行車線を進行するのは私以外いないくらい。
  • 路駐大型トラックAで前方が塞っていたので、追越車線に入って回避する必要が生じた。
  • 追越車線には私に追い付き並走になった大型トラックBがいたが、飛沫で後方視界が悪かったので、加速して、十分に空いていることが見えていたトラックB前方に入った。申し分のない速度と申し分のない車間距離で、フラッシャーも点灯して。
  • (問題があったとすれば、私の合流を阻止しようとした(私より明らかに遅れたが加速を開始した)トラックBドライバーの意思に反して前に入った。)
  • トラックAの追い越しを完了した私は、すぐ走行車線に戻り、減速してもとの速度で巡航を始めた。
  • トラックBは走行車線の私に先行すると、幅寄せする、前に被せてブレーキを踏むのオンパレードで、執拗に私を妨害した。

極めて酷いのはこれ1回かな。ああ、東北道でヤンキー車に絡んでこられたこともあった。追越車線を譲ってもらえないどころか、あからさまな減速をされたり急ブレーキを掛けられたりは何度もあります。最低速度より下まで落とされたとか。オートバイ乗っててやられたときは、追越車線内の更に右から並び掛け(←危ないから止めましょう)、悪質妨害車両のドアを蹴ったこともありますが(←危ないから止めましょう)。時効です。オートバイなんか車より止まれませんよ。転んだら下手したら死にますよ。オートバイや自転車への通行妨害は、やっただけで「殺人未遂」です。

こういう人たちの心情は分かりません。私はキチ◯イじゃないので。

 

で、ドラレコの普及もあって俄かに注目されている訳ですが。

 

再度朝日新聞、続きの一文を引用。

あおり運転自体を取り締まる規定はないが、道交法の車間距離保持義務違反などが適用されることが多く、これらが対象になる見通し。

 

ん?

 

んん?

 

「車間距離不保持」ですか。

 

また。

 

私16年前に車間距離不保持の切符切られたことがあります。東名高速で。反則金支払済、以後無被検挙でリセット済みなので、これも無駄に説明します。

  • 東名高速下り右ルート入口の話。
  • 優速な私が後方から迫っていたにも拘らず、先行者は自車の追越しを優先して追越車線に入った。
  • 私はブレーキ踏んで等速まで減速、その時点での車間距離約40mをキープしながら追走した。
  • 先行車のフラッシャー点灯を見てゆるっと(注1)加速を始めたが、追越しが緩慢な先行車は車線変更も緩慢で、とっくに空いていた走行車線に仲々入らず、追越車線が空いた時には前後差5m未満まで車間が詰まった。

そして…。

  • 自車を追い越した爆音GT-R(注2)にロックオンしていたか、直後に神奈川県警交機の覆面ソアラ、当時この辺の走り屋の間では有名だったスカイブルーメタリックのJZZ30系ソアラに停められた。

 

進路妨害された私が違反って、日本に旅行来たヨーロッパ人がやられたら激おこですが、日本の取り締まりの常識がそうであることを知っている日本人の私は仕方ないといえば仕方ない。

 

私のiPhoneスーパー大辞林3.0では、「煽り運転」はこうあります。

前方の自動車に激しく接近し、もっと速く走るよう挑発する運転のこと。

 

元々「煽り」からの派生語ですね。 再び大辞林から「煽り」を抜粋。

①強い風に物が動くこと。「爆風の━を食らって倒れた」
③他人をある行動を起こすように仕向けること。扇動。

 

まあ先行車を吹き飛ばそうと迫るわけですね。

あまり大声で言うもんではありませんが、この定義からすると、私は常習者かもしれません。

 

「車間距離不保持」に関する道路交通法規定はこうです。

第26条 (車間距離の保持)
第1項 車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

 

この「車間距離不保持」ですが、東名の事件を受けて、警察では取り締まりを強化しているそうです。

f:id:ABi-R:20190909191816p:plain

令和元年版交通安全白書 全文(PDF版) - 内閣府 「『あおり運転』対策について」から引用)

昨年は検挙数倍増。

 

 

「車間距離不保持」も1つの道路交通法違反ですが、私のような人に「車間距離不保持」をさせる人は、私が車間距離不保持するよりも先に、以下の道路交通法規定に違反しています。

 

第20条(車両通行帯)
第1項 車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車は、当該道路の左側部分に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。

( )書き部分を省略記載しています。以下同じ。

キープレフトの義務(とセンターレーン通行可)」で、罰則の対象。

 

第26条の2(進路の変更の禁止)
第2項 車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、進路を変更してはならない。

いきなり前に出て来るのも罰則の対象です。

 

私の車間距離不保持は、全て、自信があります全てが、先行車両の上記何れかの規定違反の結果。

 

舛添要一さんは言いました。

自分もよく運転をするが、高速道路の追い越し車線をゆっくり走行する車が多すぎる。ドイツのアウトバーンでは速い車しか追い越し車線にはいないし、速い車が後ろから来たことを認識したら自動的に下がる。

舛添氏「“あおり”を誘発するドライバーも取り締まるべき」 日本の交通事情と警察の対応に苦言

 

自分も似たようなこと書きました。

 

いやお前スピード違反だろ、というのもありますが、私に「煽られた」車もスピード違反です。トラックと完全悪意のブロック以外は。

 

敢えて「煽り運転」常習者疑いの私は言う。

 

オレはオレを煽らない‼️

オレはオレには煽られない‼️

 

私はキープレフト遵守です。追越車線も、片側3車線道路では走行車線になる2番レーンも、流れているときは追越しのためにしか入りません。危険で車線移動を妨げるキープセンターなど、私の交通教則にはありません。

後続を率いて追越車線に留まるのは、退き待ち中のみ。なので、そもそも「煽り」を受けない筈です(が、追越車線で詰まって先行車両を減速追走中の私の後ろにベタ付けして来るのがいるんですな、これが)。

 

走行車線(第1レーンに限る)では車間距離を詰めません。追い越しは右から追い越すものであって、たとえ第2レーン以上が塞がっていても、第1レーンには「遅い奴は退け」といるセオリーはありません。走行車線では車間距離を取り、先行車両の脅威にならないようにするもんでしょ。

 

左からは(極力)追い越しません。先行車両に退いてもらう努力(車間距離詰めを含む)をしますが、そもそも悪意のブロック車両(注3)相手に続けても、昨今の事件の被害者になりかねません。やむを得ないと判断したら違反を承知で左から追い越します。尤も、入った左車線は大概前方が十分空いていて、抜いた後追越車線には戻らない=車線を変えないことが通例なので、実際はほぼ全部、違反ではない追い抜き。 

 

そもそも基本的にブレーキ踏まない/踏ませない。急ブレーキじゃなくて、普通に。追越車線入るときは両車線の前後車の位置と速度を見て自分の速度を加減調整する。追越車線走行中も、両車線の前後車の位置と速度を見て自分の速度を加減調整する。まともに安全確認している人なら、私がブレーキ踏ませることも、私にブレーキ踏まれることもありません。安全確認せず早過ぎる/遅過ぎる行動する人が、私の邪魔をしたり、私から邪魔された/煽られたと思い込む。

 

先行車を退かせるか已む無く左から抜いた私はどうするか。

 

さっさと行きます。

 

これに尽きます。邪魔に遭って速度が低下した訳ですよ。さっさと行きたいのに。不快な思いをしても、やっと前が空いたんです。速度を戻してさっさと行くだけです。後続になんか構ってませんよ。面倒くさい。

 

安全と円滑(を確保するためのルール)を前提として、各人がその人なりのペースやタイミングで移動することが、個人の自動車等と公共交通機関との差異の本質(だと私は思う)なんだから、お互いがスムーズに移動できることが大事。他車を妨げるものはダメだと思いますよ。恐らく「煽り運転」の大半は、先行車がスムーズに車線を空けないことに起因します。

 

…。

今日のニュースで「煽られた車が後続煽り車からエアガン撃たれた」ってのをやっていました。この煽られた車、相当スピード出ています。隣の車線との速度差からしたら140km/hかもっとじゃないでしょうか。

が、その人を批判したいのではありません。ここに至った経緯も分かりません。が、映像を見ていた私は思いました。

「第2レーンが埋まっていて、(このペースだと)車線を譲ることが難しい。」

暫くして空いたらエアガン煽り車の方が左から抜いて来ましたが。。。

きっかけは分からないし、初めは後方からの車間距離激詰めかもしれませんが、東名とか茨城とかエアガンとか、もうその後やっていることは違うと思うのですが、車間距離不保持は、先行車が道を空ければ/道を空ける環境があれば激減します。

 

道路交通法にはこういう規定もあります。

第2条(定義)

第1項

 二十二 進行妨害 車両等が、進行を継続し、又は始めた場合においては危険を防止するため他の車両等がその速度又は方向を急に変更しなければならないこととなるおそれがあるときに、その進行を継続し、又は始めることをいう。

第36条( 交差点)、第43条(指定場所一時停止)等特定の場合に罰則が適用される

「進行妨害」。

私思うに、ドライバーのマインドセットを別とすれば、「煽り運転」の元凶は、「違反の目安は2km」とか言って、気が遠くなるというか居眠り運転始められそうなくらい長い車線キープが野放しにされていることがその1。私みたいな飛ばし屋でも2kmもキープなんてしませんよ。

第26条か第26条の2に進行妨害罰則規定を追加し、進路を変更しない車両にも「進行妨害」を適用することで、追越車線で詰まったら詰められた方の責任を問う。そうすればまず妨害なんてしないでしょう、殆どの人は。するのは残るキ◯ガイのみ。

あとは第20条の但書を廃し(しなくても、政令の改正でできますが)第2レーンを追越車線にするか、走行車線のままでも上の進路妨害規定の対象にする。

そうすると、通行車両数は第1→第2→第3と少なくなり、道路は形式3車線・実質3車線になる。第3車線のテール・ツー・ノーズなんて無くなる。

ヨーロッパで言えば、私が体験した限り最低のスロベニアレベルに追い付きます。

 

ルールっていうのは、「やってます」感を出すために作ったり変えるもんじゃないです。劣悪な日本人の運転マナーをよくする方向にしないと。

 

まあ私は、日本人の運転マナーには期待していないので、早く自動運転車が爆発的に普及してくれればいいと思いますけども。

法令遵守機能が、追越車線を空けてくれるでしょう。危険防止機能が空けたりして。

 

注1:ホントに「ゆるっと」です。本気で加速したら40m差など一瞬で追突できます。

注2:この頃の一時期、音が大きくて火が出るという些かリーガル的に厳しいマフラーを装着していました。その際の教訓「音が大き過ぎると、覆面パトカーに気付かないほど集中力が落ちる」。

注3:安全確認義務は後方に対しても及ぶので、「気付かない」ことはあり得ず、左車線に入る余地がありながら追い付かれてもそのまま走る車両は須く悪意です。