先月のポゴレリッチさんピアノ・リサイタルの後、今月(から4月初まで)1ヶ月でコンサートのブックが3本入っていました。
でいよいよコロナウイルス禍拡大下、新型コロナウイルス感染症対策本部の安倍首相の発言
全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、来週3月2日から春休みまで、臨時休業を行うよう要請します。
(https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202002/27corona.html)
からいよいよ雲行きが怪しくなってきました。
時期が近い3月中旬開催分の動向だけ追っていて、予定通り実施の旨(3月1日時点)を確認していましたが、2日、その中では1番遅いコンサートの情報を見たら、中止・2日から払戻しが始まっていました。
4月1日 トヨタ・マスター・プレイヤーズ, ウィーンによる「ウィーン・プレミアム・コンサート」
新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、 お客様の安全・安心を第一に考え、行政からの発表も踏まえ、 2020年4月1日~4月12日の期間に予定していました 「ウィーン・プレミアム・コンサート」に関わる全ての公演を中止することにいたしました。
(https://www.toyota.co.jp/jpn/sustainability/social_contribution/society_and_culture/domestic/tomas/)
残りの2つのコンサート。
公演特設サイトには何の案内もありませんが(3月5日の今も❗️)、両方の公演に参加する広島交響楽団のサイトに、以下の掲示がありました。多分載ったのは3日。
- 3月12日 Music for Peace Concert 東京公演(公演中止)
- 3月13日 Music for Peace マルタ・アルゲリッチ、藤倉大、そしてヒロシマ(出演中止*公演については主催者にお問い合わせください)
演奏会を楽しみにしておられた皆さまには誠に残念ではありますが、音楽総監督の下野竜也をはじめ、事務局、各関連機関等と協議を重ねてまいりました結果、3月の全ての公演を中止、または出演を断念することといたしました。
(http://hirokyo.or.jp/news/info/14728.html)
カジモト主催の13日の方は、3日時点では実施方針でした。
新型コロナウイルス感染症につきまして、政府や東京都からの情報や流行状況を注視し、感染予防、拡散防止に細心の注意を払い、様々な対応策を講じた上で、現時点では、主催するすべての公演を実施する予定でございます。
(http://www.kajimotomusic.com/jp/news/k=3315/)
一部に中止・延期が出ていましたが、ホールが公共か民間かで差が出ていた模様。中止しても困らないが実施して感染者を出したら困る役所と、中止したら売上がなくなるどころか実損が出る民間との違いですな。民間といえども、レピュテーション考えると強行はしないでしょうが。
そして4日。
3月13日(金)すみだトリフォニーホールで公演を予定しておりました「マルタ・アルゲリッチ 藤倉大 そしてヒロシマ」は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点の中、公演を実現すべく、様々な可能性を探ってまいりましたが、本人および関係各位との協議の上、最終的に公演は中止とさせていただくことになりました。
(http://www.kajimotomusic.com/jp/news/k=3320/)
はい、全滅しました。
自分含めて聴衆はそれなりに気を付けて来ると思います。所詮全体としてはそれなりにしかならないですが。
マスクもせずに咳しながら電車乗ってる奴いるし。(注1)
これだけ手洗い励行言われているのに手を洗わずにトイレから出てくる奴らが、トイレ以外で洗っているとは思えない。(注2)
子供から社会を守る(注3)ために学校を休みにしたのに、街に繰り出す子供。
しかし心配していたんです。
演るのか?でなく、演って大丈夫なのか?の観点。
奏者が。奏者が心配。
アルゲリッチさんですよ。
世界最高のピアニストとして楽壇に君臨するアルゲリッチさん。
放射脳な日本人も多数逃げ出した東日本大震災直後の東京、プラシド・ドミンゴさんは日本に留まってコンサートを開かれ、アルゲリッチさんはすぐ来日してコンサートを開かれました。本国から日本渡航自粛勧告に足止めされたジミー・ペイジさんはメッセージを寄せられました。偉大なアーティスト方の深い日本愛に感謝の念を禁じ得ません。
が❗️
演奏に微塵の衰えも感じさせないアルゲリッチさんも、お歳はお婆さん、しかもかなりのお婆さん、後期高齢者。パンデミックになるかならないかの瀬戸際にいる日本で万一感染されたら、超一大事。私は弱い方なので、感染したら潔く発症すると思う一方、レアものに滅多に当たらないので、パンデミックになってからとか何年後かの流行期にしか罹らないと思います。が、あの方は罹ってはいけない。
聴きたいから開催して欲しい/でもおいでになったアルゲリッチさんが罹患されたら困るから中止して欲しい、という葛藤は、中止を以て解消しました。
これで結局この四半期の音楽イヴェント参加はポゴレリッチさんのリサイタル 1件で終わりました。
期中参戦を見送ったイヴェント
1月 クイーン:音楽性を然程買っていないことはこれまでの投稿に滲み出ていたか露骨に書いていたと思いますが、最後かもしれないのでどうしようかなとは思いましたが。
メタる方は、
3月 ホワイトスネイク:昨年10月の来日公演をバンドの都合で延期した経緯があるので、バンドはやりたいんじゃないかという感じでしたが、ワタシ的重要度5段階中3。どうしても行きたい程ではないので見送り。座席(椅子)はありそうですけども。→本日再度の延期決定
3月 マイケル・シェンカー・フェスト: ワタシ的重要度はWS同等ですが、歴代ヴォーカリストが集まるところが0.5加点。直前でチケットがあったら行こうかとも思いましたが。→中止
あとはアルゲリッチさんに資金投入したため、1〜2月の日本人ピアニスト(クラシック)は幾つか見送っていました。
広島より発売が遅かったので見送ったアルゲリッチさん&ギドン・クレーメルさんのデュオも中止になりました。大阪のライヴハウスの件以来、音楽イヴェントへの逆風は強まりましたね。
国際報道や国際機関では、クルーズ船は日本に含まない“International Conveyance”になっていて、日本の感染者は284人(3月4日時点)。フランス、ドイツに追い上げられつつあるのですが(注4)、マスコミがクルーズ船を日本にカウントし、1,000人超え❗️と嬉々として報道するのは何でなんでしょうかね。
3月4日AFP通信(フランス)
中国以外で感染者の多い国は、上位から順に韓国(感染5,186人、死亡28人、新規感染851人)、イタリア(感染2,502人、死亡79人、新規感染466人)、イラン(感染2,336人、死亡77人、新規感染835人)、日本(感染268人、死亡12人、新規感染14人)。
さらに、横浜港に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」でも700人余りの感染が確認された。
(https://www.afpbb.com/articles/-/3271470?act=all)
3月4日WHO Situation Report
事務局長が中国寄り(結構有名)な組織ですが、それでもここの情報はちゃんと読むべきです。
一方の国内報道。見出しですが。
共同通信3月4日
(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200304-00000037-kyodonews-soci)
左派の共同通信社だけ否定的に採り上げると私もバイアス掛けていることになるので、時事通信社3月4日
国内感染1000人超 山口などで新たに判明 新型肺炎
(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200304-00000033-jij-soci)
こちらの記事には、そもそも正確な国内感染者数の記載がありません。
通信2社がこういう配信をすると、左右関係なく、記事を買っている新聞各紙に「1,000人」記事が踊ります。
これが日本のイメージを傷付けかねないと思い、「マスコミは正確な報道を、政府は正確な報道の要請を、それぞれすべきでは?」と、日本の対外政策や対外広報に携わる某官庁勤務経験のある嫁に言ったら、こう言われました。
「書くのは自由だし、別に困らないでしょ。横浜にいる船なんだから日本にいるんだし、アメリカ(運営社の帰属国)やイギリス(所有社の帰属国)にしろと言う訳にもいかないんだから。」
感度低いな。。。
論点すり替えてるし(英米でなく“International Conveyance”(国際運送)の話しか私はしていない)。。。
広報どころかプロパガンダ戦仕掛けられて不戦敗している日本外交を体現してますな。これが某官庁全体の感覚なのかどうかはわかりませんが。
尤も、日本の感染者数は過小の疑い大です。死亡率が高過ぎます。
隠蔽とかそういうのではなくて、
- 平和ボケ&我慢強い国民性から、受診自体を控えている人が相当数いる筈(自宅で安静にするのは、悪化しない段階の最善の対応です)
- 事前のフィルタリングとキャバ不足の影響で検査数自体が少ない(大々的にやるのは無駄遣い&陰性結果に安心して行動抑制しない人がいたら逆効果なので、いいことだと思います)
といったところが原因だと思いますけども。
注1:感染者が発する飛沫の抑制に対しては、マスクは有効です。ディフェンスとしては、飛沫の直撃回避にも有効です。サングラスもした方がいいですね。私はそもそも花粉対策なので、屋外では常時着用。最近は警戒で屋内でも着用。
注2:公共施設内等なら、個室から出てくる奴すら1割くらいは手を洗ってませんからね、男なんて。女性にはまずいないらしいですが。そいつらが何にも触らないならまだしも、世の中には幾らでも取っ手がある。吊り革もある。そもそも無神経なんだから、その辺の商品にベタベタ触っても気にしないに違いない。
注3:政治家としては「子供自体が危険」なんて言えないでしょうが(political correctness)、発症しにくく、激症化しにくい子供が学校をクラスターにして毎年季節性インフルエンザが爆発的に流行している訳ですよ。そんで毎年千数百人亡くなってます。超過死亡者数は1万人だそうです。コロナウイルス感染症の現時点での死亡者数の100倍❗️を超える方が毎年、毎年亡くなってます。「子供が外から家庭に持ち込むウイルスからハイリスク者を守る」というのが正確な用語でしょう。私の周りの大多数はそう受け取っていますが、首相を批判する声を聞いていると、首相の言葉をそのまま受け取ってますよね。勿論、小さい子供を預ける先のない家庭、学校が休みになった分遅れないようにする対策、課題はいっぱいですが。
注4:重傷者、死者ならまだしも、感染者数なんて正確に把握できないのだから、比べても仕方ないんですけども。