先週は歩いて登った北岳。山行8回のうち、半分の4回は白峰三山縦走トレランなんですが、私の走力で8時間のこのコースは、終日運動するのに丁度いいのです。
で、今年の北岳。「バス・タクシーの運行どころか今年は山小屋が開かない可能性大」とお知らせしていました。お知らせしたのはこのブログでなくヤマレコの方でしたが、何と称したらいいんだろう、
今年は閉山です。
第一報は7月2日、北岳肩の小屋のブログ。
今シーズンの営業できるよう準備をしてきましたが、本日の会議の結果
広河原までのすべての林道の通行止め
となり肩の小屋は今シーズンの営業を休止することとなりました。
市営の小屋が休止する中、北岳への道を確保しようと奮闘していたところでしたがとても残念な結果となりました。開通を待ち望んでいたお客様には大変申し訳ありません。
今年の閉山を決定した会議の主催者が山梨県なのか南アルプス市なのかよく分からないのですが、県からは公式アナウンスがないので南アルプス市のサイトから。
今年度は広河原への登山バス・タクシーの運行はありません(マイカー規制の実施なし)。
(1)登山道の利用禁止(山小屋及び救護所等の休業に伴い、登山の安全を確保できないため)
【備考】大樺沢ルートは、山梨県管理の登山道ではありませんが、広河原から御池分岐まで白根御池ルートとの共用部分があるため利用できません。
(2)県営林道南アルプス線(南アルプス市回り)の通行止め(車両(バイク、自転車含む))
※徒歩についても通行をご遠慮ください。
www.city.minami-alps.yamanashi.jp
少し補足すると、
本文:マイカー規制はなくなったが、そもそも通行止めしたので、マイカーは当然通れない。
(1)池山吊尾根は禁止対象に入っていないが、(3)により登山口へのアクセス不能。何故かアクセスできたとしても吊尾根分岐から先は北岳にも北岳山荘にも行けない。
(3)道路工事やってたかなーーー?という気がするが、行った土曜が休工日だったのかも知れないし、道路工事がなくてもそもそも野呂川では大規模な工事をやっていて、ダンプカーが走ってる。こんな人も通わぬ山奥の治山治水工事なんて経済的には全く見合わないと思いますが、交通整理/誘導のおじさん達皆さん親切です。
うん、やっぱり南アルプス公園線は歩行者も通行禁止でしたね。先週の私も以前の私も交通違反。。。
早川町から農鳥岳に上がる大門沢ルートの大門沢小屋(民営)は開いているし、肩の小屋(民営)は小屋開けに向けて奮闘していましたが、北岳エリアで開く小屋はなくなりました。
南アルプスのざっくり北半分は、
が開いていて、電話しないと分からない農鳥小屋と仙水小屋は不明ってとこです。
公営小屋が多い南アルプスの弱点が露わになった感じです。
で、「登山の安全を確保できないため」登山道利用禁止。
バス/タクシーさえ断ってしまえば体力とスキルが見合わないハイカーは自ずと来れなくなるので、規制しなくてもいいと思うんですが。体力とスキルがその山に見合わないハイカーの入山が0になる訳ではないし、見合っても事故が0になる訳でもないし、万一(よりは高い確度で)事故を起こしたら「体力とスキルが見合わないのはお前だろっ」と言われるのはまだしもヘリやら救助隊のお世話になるんだろから、『「登るな」までは言わなくても…』というのはやっぱり甘えなんでしょうかねえ。
南アルプス北部で行ける高いところは、
ってとこですかね。
うちの北岳ギャラリーです。
【甲斐駒ヶ岳山頂から(冬)】
【白峰南嶺から三角形の北岳】
【大樺沢から見上げるバットレス】
【雲海に浮かぶ富士山】
【キタダケソウ】
禁止ってことになったエリアに行く人もいるでしょう。禁止か否かに拘らず小屋が開いていないことでリスクも高まっています。
山行をお考えの方にご一読をお勧めします。
山小屋を支援するクラウドファンディングが2つあります。自分のエリアである南アルプスの小屋が参加している前者は終わってしまいまいたが、後者は実施中です。
天気予報の降水時間帯に振り回された週末でした。