甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

山梨の公営温泉の料金に文句がある

これは22日土曜日の話の続きです。今週は深夜起きできなくて止めました。

 

大汗かいて甲斐駒ヶ岳から下山したので、温泉で汗を流すことにします。

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【これは自宅の洗面器とソープディスペンサー】

 

マニュアル車乗りとしては極力渋滞は避けたいので、下山が遅かったら寄り道はスルーするのですが、11時過ぎに下山を完了した本日は寄る時間があります。

 

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根ルートで1番最寄りの温泉は、尾白の森名水公園「べるが」にある「尾白の湯」です。尾白川渓谷駐車場から2km、歩いて行けます。

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公共交通機関甲斐駒ヶ岳にアクセスする人は、下山後、駐車場から3.6kmの道の駅はくしゅうから韮崎駅までバスに乗るよりも、ここで湯に入ってからタクシーで小淵沢駅に向かう方がいいと思います。

 

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地下の深層から汲み上げられた赤いお湯は、以下のように謳われています。

温泉法で定める基準値の約30倍の有効成分を含有。各種ミネラルは、バリウムイオン30倍、リチウムイオン20倍、ストロンチウム10倍、臭素イオン10倍、メタホー酸5倍、ヨー素イオン2倍。とりわけバリウムイオンとストロンチウムイオンの濃度が高く、疲労回復や温熱効果が期待できます。また、尾白の湯は、豊臣秀吉が愛した有馬温泉に代表される「有馬型温泉」のひとつです。

(上記「尾白の湯」紹介ページから引用) 

つまりは放射性物質の宝庫です。

福島に「フクシマ」と片仮名のレッテルを貼って忌避している人は入ってはいけません。放射脳には危険ですよ。私は平気ですが。

 

さて、尾白の湯。1人830円です。「べるが」の入園料=駐車料金が200円掛かりますが、入浴料の割引に充当されるので、歩いて行っても車で行っても1人なら同じ830円です。

しかし、もっと安く入れる人がいます。北杜市内在住者は410円です。半額(以下)。これの次に近い「むかわの湯」も同じです。北杜市あるあるです。

北杜市だけではありません。以前寄ったことがある韮崎市の「ゆーふるにらさき」は市民350円、市外850円。こうなると山梨県あるあるです。

いや、西端部だけの特異な事象かもしれないので他をもっと探すと、山梨市みとみ笛吹の湯200円/510円、山梨市花かげの湯300円/510円、甲州市大菩薩の湯310円/620円、南アルプス市湧暇里の湯樹園450円/750円、上野原市秋山温泉620円/820円、道志村道志の湯500円/700円。富士川市かじかの湯500円/730円。身延町門野の湯510円/720円等。はい、山梨県全域をカバーしました。やはり山梨県あるあるです。

因みに上記は全て公営浴場です。公営でも内外格差がないところもあります。南東部の山中湖村の公営には差がありません。北杜市と並ぶ「個人的によく行くエリア」南アルプス市早川町も差がない施設が多いです。尤も、普通は格差がない民営も、都留市にある民営施設は510円/720円です。

 

私の田舎山形ではこういう内外差別、格差と言わず差別と言い直しますが、見覚えありません。山梨での内外差別は無作為抽出で簡単に見つかりますが、山形では総当たりしても見つかりませんでした。

まあそもそも山形の温泉は殆どが民営で、こんなに公営温泉が林立したりしていないのですが。

 

しかし、敢えて私は言いたい。

山梨県内の人達が安く温泉に入れるのは、故金丸何とかいう政治家その他のお陰ではなく、私のお陰だ。

 

北杜市は黒字です。財政状態は健全です。というのは嘘です。北杜市が嘘をついているわけではありませんが。打ち出の小槌がある公会計を企業会計と同じに言うことはできません。さて、伝統的な歳入歳出表で北杜市の歳入構造を見ると、最新の決算では北杜市の歳入の35%が地方交付税交付金です。いわば自分の稼ぎである地方税25%より多い、地方交付税交付金が財政の主柱です。

山梨県地方交付税交付金(普通交付金)の不交付団体は、昭和町忍野村山中湖村の3町村。公営温泉のない昭和町と、公営温泉のない忍野村と、公営温泉2軒とも内外格差のない山中湖村です。ハコモノの有無は財政規律の1つの評価基準になるかもしれませんね。

 

浦安市は不交付団体です。東洋経済社「都市データパック」によると財政健全度全国第5位、財政力は第1位です。

「財政健全度」全国トップ400自治体ランキング | 住みよさランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

ディズニーのお陰と言われてますが、それだけじゃなく同じように誘致された鉄鋼団地のお陰。誰か個人が偉いと言うなら、当時の市長が偉いな。

 

www.olc.co.jp

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浦安市の財政が豊かなのは多分にこれら法人による住民税の貢献ですが、首都圏の自治体としては人口が少ない割には個人住民税収も多いです。

地方交付税というのは、お金のある浦安市忍野村山中湖村から巻き上げ、お金のない甲府市北杜市に渡す制度です。(注1)

つまり、北杜市の市営温泉が建設・運営できるのは、浦安市のお陰。北杜市民が安く温泉に入れるのは浦安市民である私のお陰。

 

せめて不交付団体、皆さんをお世話している我々浦安市民に対しては、割高な市外料金じゃなく、感謝割引料金を設定してもらいたいもんだな

 

というのは暴論です。

敢えて暴論の材料として、尾白の湯に入ってきたのでした。

 

言いたいのはですね、温泉施設なんて、普通に外来の人も使う訳です。八ヶ岳南アルプスから降りてきた人達とか、キャンプ終わって帰る人達も使う訳ですよ。

その人達は入場する際に思う訳です。折角遊びに来たのに、余所者扱いされて高い金をふんだくられるんだなと。これは相場観の違いかもしれませんが、山梨の入浴料は、山形の相場からすると、市民が(割引料金でなく)通常料金で、市外が割増料金

なんかね、気持ち良く帰して欲しいよね、ってことです。

公営でしか成り立たないような事業なら仕方ないですよ、公民館とか集会場とかグラウンドとか体育館とか。そういう施設は専有使用する場合もありますしね。

でも温泉です。民間がやればいい事業です。山形の温泉は普通民営だし、山梨にも民営が沢山あります。公営の運営が気に入らない外来利用者は民営に行けばいいのかもしれませんが、こんなに公営があったら、民営の開業・営業の妨げになるんじゃないですか?というのが言いたいことの2つ目。しかも税金で、他所から持ってきた税金で作って運営して、という話。

山形にも公営ありますよ。公営独自の地元優遇もありますよ。町民(注2)向け無料クーポン(私の田舎町では毎年1人10枚だったかな)とか町民無料開放の日とか。いいのはそんなとこまでじゃないかな、っていうか、その方が露骨な格差料金と違って住民サービスっぽいんじゃないかな。

 

という不平不満を今のうち言っておきたかったのです。

今のうち言っておかないと、天下の優良自治体の浦安市も分かりませんからね、新型コロナCOVID-19のせいで。オリエンタルランドは赤字だし、鉄鋼団地も景気急落の直撃を受けているし、我々民間勤めの納税額も減ります。浦安市地方交付税交付金の交付団体になったら書けないので。

 

ああよかった、間に合った。というか「間に合った」にならないよう経済が回復してもらいたいもんです。

でも、アベノミクスがうまくいっているとも思わないけど、総理が変わるとどうかな。政権党が変わらない限りは酷くはならないと思いますが。

 

注1:地方交付税の財源は、所得税及び法人税の33.1%、酒税の50%、消費税の19.5%、地方法人税の全額(+別途法定された各年度の加減算額)の合計額ということになっていて、国税がかなりを占めているため、必ずしも地方財源の移転ではありません。(地方交付税の財源は何ですか : 財務省

注2:山形では、1953年の町村合併促進法下で町村合併が大幅に進み、所謂「平成の大合併」での再合併は殆ど行われなかったので、珍妙な名称の市がない一方、町や村が多く残っています。

注3:分かって言っている暴論です。