久しぶりのコンサートでした。
2月にポゴレリッチさんを聴いて以来です。以降、ピアノ目的4本、小編成オーケストラ1本、オペラ1本キャンセルになりました。うちアルゲリッチさん2回聴き逃し。中止でなくリスケされた公演が6本中2本ありますが、来年1月にリスケされたアンジェラ・ヒューイットさんは時期的にまだ微妙な感じ、来年7月にリスケされたパレルモ・マッシモ劇場は、イタリアからの団体は来年7月でも来れない気がします。
あとはロックもクラシックも予約開始前にぶっ飛んだので、誰が来ることになっていたかもよく分かりませんねえ。
ということで、期待は日本人アーティストによる国内でのコンサートになります。
昨年第1回を聴いて、以後シリーズになっている小山実稚恵さんのオーチャードホールのシリーズは今月催行ですが、メインテーマであるベートーヴェンに興味がないので見送っています。仲道郁代さんもベートーヴェンなので見送ります。今年は皆こぞって生誕250年のベートーヴェンを採り上げるので、ベートーヴェンが好きでない私としてはコンサートがなくても比較的痛みが少ないのが救いでしょうか。
広い方のコンサートホールが303席という、コンパクトで音響に優れたホールです。
- 2017年4月開館(因みにコンサートピアノ選定は仲道郁代さん)
- 2017年11月福田進一さん&ライナー・キュッヒルさん(我が家的にはよかった)
- 2018年6月仲道郁代さん(我が家的には素晴らしかった)
- 2018年6月神尾真由子さん&佐藤卓史さん(我が家的には不評)
- 新市長による存続可否検証対象になり、2017年7月〜2018年3月に委員会による検証を経て辛うじて廃止を免れる
- 新市長は芸術に興味がないのか、2018年下期以降興味を引くアーティストの来訪なくなる(我が家基準)
- 昨年はラグビー・ワールドカップ のパブリックビューイング会場になる(広い文化会館を使えば良いのにこうなったのは、嫌がらせか、疎まれた結果公演が予定が入らないので稼働確保策か)
- 2019年12月には福間洸太朗さんが来られたのですが、別会場別アーティストのコンサート(イマイチでした)と被ったので行けませんでした
が、遂に大物、上原彩子さん来訪。
2002年のチャイコフスキー ・コンクールのピアノ部門日本人初の優勝者&女性初の優勝者ですね。彼女のコンクールのCD持っています。素晴らしい演奏でした。
企画サブタイトルは、「チャイコフスキー国際コンクール覇者がスタインウェイとヤマハを弾き比べる贅沢企画」です。
ホールにある2台のコンサートピアノ、スタインウェイとヤマハの弾き比べです。どっちも1台2,000万円くらいする最高級クラスです。やはりスタインウェイの調律は旦那さん(調律師の齋藤孝史さん)でしょうか。
2台で4,000万円。分からない人には無駄でしょうが、お陰で仲道さんは嫌な思いをされたでしょう。もうここには来てくれないかも。
( 公演ページへのリンク)
コロナ禍による休館からの再開第1回です。
上原さんご自身コロナ禍以来2回目のコンサートだそうです。
<YAMAHA CFX>
F.ショパン:24の前奏曲Op.28
<スタインウェイD274>
S.ラフマニノフ:13の前奏曲Op.32より
「第12番 嬰ト短調」
「第6番 ヘ短調」
「第10番 ロ短調」
(アンコール1)
(アンコール2)
シューマン/リスト:Op.25/1「献呈」
席は前から2列目の真ん中寄り。音響よりも見えることを重視しました。(4,000円@1枚)
ショパンは、彼女らしいキレよりも、優しさが前に出た演奏でした。これを表現するためのヤマハ・サウンドだな、フムフム。まあ席が近過ぎて、音響的には今一つでした。個人的にはアルゲリッチさんの至高のCDを散々聴き倒して頭の中にイメージが出来上がっている曲なので、演奏自体の評価はどうしても分が悪くなります。
ひょっとしたら初めて聴いているのラフマニノフの前奏曲、曲のダイナミズムとカラフルさを最高度に表現したのはピアノよりもオーケストラよりもシンセサイザーよりもキーボード/ベース/ドラムだと思う展覧会の絵、ともに、スタインウェイの煌びやかなサウンドをよく引き出していたと思います。彼女のスタイルにはロシア人作曲家とスタインウェイはホントに合うな、という印象。
アンコールでその意をより深めました。
一方、演奏を終わった瞬間は大変疲れた表情をお見せになりました。やはり自宅での練習と本番は違うんでしょうね。
はい、8ヶ月振りのコンサート、贅沢なリハビリになりました。
が、次の予定はもう来年1月初旬かー。
時の流れは無闇に速いです。
入場料に含まれる公演パンフです。
8ページもので、小版ですが良くできています。