続く9月8日水曜日は、更に北上して、我ら夫婦的には初めての銀山温泉。
最高気温17℃、激寒の雨の中銀山温泉郷に到着しました。
これは翌日の晴天下です。
雪が積もった姿が特に有名ですね。
大正モダンな温泉街。画面中央、毛色の違う縦のルーバーの建物が、青い目の女将ジニーさんが一世を風靡した藤屋旅館です。
隈研吾氏起用の大胆な全面リニューアルがジニーさんの怒りを買い、離婚してアメリカに帰ったと言われています。単体の建築として見れば高い評価を受けてもおかしくないと思いますが、ここには要らないと思います、私も。「ニッポン人には日本が足りない」を地で言ったのが旦那さんという皮肉ですね。
コーナーを回った先に見えてきた塔のある建物が、本日お世話になる能登屋旅館です。
嘗て三大銀山に称せられたという延沢銀山(だから「銀山」なんですよ)の、加賀国能登半島からやってきた坑夫が温泉を掘り当てたのが銀山温泉=能登屋の始まりで、現当主・女将は17代だそうです。
大正10年築木造の本館は、登録有形文化財です。
正面どーん。
文化財建築ですが、本館背部の増築部分と別館にエレベーターがあります。
我らの部屋。
廊下から奥まったドアを開けると、中廊下があり、
こういうところがいちいち洒落ています。
左の障子を開けると、
広縁と続きの間のあるスイートルーム。
ここが一番大きい部屋じゃないかな。
別館合わせて15室なのですが、洋室シングルも2室あります。
エレベーターで老母も安心。
と思ったら、別館を通り抜け、
82段の階段を登り(写真は復路見下ろし)、
一旦外を歩いて辿り着く展望露天風呂(予約制貸切)があったり、
1階から階段を計10段、半地下に降りる元湯洞窟風呂(予約不要貸切)があったりするんですけども。
この洞窟風呂になっているところが能登屋、即ち銀山温泉のオリジナル中のオリジナルだそうです。
洞窟風呂の階段上には年代物のステンドグラスの窓もあります。
この2つのお風呂に入ろうとすると階段を回避できませんが、大浴場はお年寄りでも大丈夫です。
尚、展望露天風呂からは白銀の滝が微かに望めます。眺望の観点からは目の前の杉の木を2本伐って欲しいです。
玄関上、塔の下の張り出し部分は談話スペースになっています。
2階。
階段を登って-
-いくと、
3階。
4階は談話室です。
大変雰囲気のあるお部屋です。
塔の中。
私には年代物の碍子がオイシイです。チェックイン後間もなく写真撮って回っている人が私の他もう1人いましたが、あとはWi-Fi掴まえるために嫁が談話スペースに長居していたくらいで、終始無人でしたね。(部屋にはWi-Fiがないのですが、嫁によるとロビーで旅館のWi-Fi、談話スペースで銀山温泉フリーWi-Fiが掴まるそうです。)
食事は十分満足しましたが、例によって写真は省略。
私「つや姫」派ですが、ご飯はここのつや姫よりも高見屋の「はえぬき」の方が美味しかったな。
夜は外を散策している人が多いです。
部屋や談話スペースから顔を出すと写真を撮る皆さんが残念な思いをする心霊写真になる恐れがあるので、我々も外に出ます。
改めて標準アングルからの温泉街。
因みに3階など高いところからは色々見えますが、ファサード以外普通に鉄筋コンクリートな建物もあります。
大正2棟並び。
能登屋。
お風呂も誰もいないところを見計らってパチリ。
pH6.9の中性温泉です。白くて酸っぱい蔵王温泉と違い、含硫黄でも無味無臭無色透明です。源泉掛け流し、源泉温度が高いですが、浴槽ではいい湯加減に調整されています。(加温加水ありませんよ。)
と私は思いましたが、母と嫁によると熱かったそうです。私が熱湯地獄の蔵王に慣れただけだったか。
尚、コロナ対策的には、脱衣所は広いし、洗い場も広いし、お風呂は何ら問題ない印象。食事会場は、個室だった夕食はいいとして、朝食はもう少し衝立があった方が安心できる印象でした。(隣席との距離はかなりとってありましたが、思いのほか見通しがよかったので。)
銀山温泉の夜は暮れていきます。
お休みなさいzzz