甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

1日県境三峠越えその1 金山峠・二井宿峠

まだ帰省中の話です。

 

首都圏から山形県南部に、というか旧会津藩から米沢藩に入る街道は、喜多方から入るR121の大峠(新道ができる前は標高1,230m)、先日途中まで登った、裏磐梯桧原湖畔に通じる桧原峠1,100m、福島市からの板谷峠(明治以降R13栗子峠に変わりましたが、旧道最高点は842m)と皆んな厳しい山越えがあります。桧原峠に近い白布峠はもっと高いですが、あれは戦後に開発された観光道路(西吾妻スカイバレー)なので、そうじゃなきゃわざわざあんな高いところを通りません。

 

東京方面に向かいたい人には用がないのですが、観光道路の蔵王エコーライン栗子峠の間にも太平洋側に出る峠が複数あります。折角SK Pininfarina Diskを連れて来たこの帰省、それらをまとめて攻略することとします。

 

本日は9月10日金曜日。気温が上がっています。

9時23分スタートしました。

 

最上川夏目橋から、画面中央の1箇所だけ奇跡的に大きく凹んだところが二井宿峠、多分その左側のピークの裏に金山峠。右の最高点から右に下ってきた平坦部が鳩峰峠です。鳩峰峠は、もっと寄ると人工路盤が視認できます。

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r268 柏木峠

高畠町田沢284m-最高点435m-上山市楢下344m

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r268は県境を越える峠ではないのですが、火曜日と同じR13で上山市に抜けても面白くないので、このルートを採ることにしました。そもそも隣町ながらR13・JR高畠駅よりも大分奥まっていて、米沢市南陽市ほどの商業施設がない高畠町中心部には行ったことが殆どないので、鳩峰峠、二井宿峠へのアプローチを確認する意図もあります。

R113を二井宿峠に向かって暫く登り、旧道・新道の分岐ポイントである二井宿小学校前で左に逸れます。ここまで約1時間。

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山間の水田が綺麗です。

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総じて勾配は緩いですが変化のあるヒルクライムで、分岐から16分後にトンネル到達。

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荒れた旧道があるらしいですが、私はこのルート、トンネル開通後1度通ったきりだったので、どんな様子かは知りません。

道幅に余裕のある2車線道路で、路面も割といいです。登り基調のトンネルを通って上山に入ってからは分岐まで一直線に急降下した印象でしたが、勾配は寧ろ緩いらしく、意外に時間掛っていました。所要時間、スピードの表示は自粛。

フロントはずっとアウター、丁度いい脚慣らしの登り約150mでした。

 

山形r13〜宮城r13 金山峠

上山市楢下344m-最高点627m-七ヶ宿町追分500m

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山形藩上山藩が参勤交代で通過した羽州街道を構成する歴史ある峠ですが、現在は山形宮城両県の県道13号として接続しています。 

柏木峠から下ってきて楢下の集落からr13を七ヶ宿方面に右折します。

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集落を抜けると暗い1車線道路になります。峠までカブ1台に抜かれただけで自動車1台も遭わなかったかも。
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コーナーには水が出てセミウェットになっているところも多いです。一部はウェット。

34番(コーナーの数が正確に34個なのではありません)のコーナーを過ぎると、峠が見えてきました。

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ヒルクライム開始から22分、起点から約5kmの金山峠に到着しました。

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本日最初の越境。宮城県七ヶ宿町。

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阿武隈水系白石川の水源があります。「鏡清水」というそうです。
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限りなく細い湧水ですが、給水して次の登りに備えます。

宮城県側は2車線です。県境を越えた瞬間に道がよくなることは、「山形あるある」と言っていいくらいによくあります。今は廃道になりましたが、超絶の酷道121号線旧大峠がまさにそうで、崖から落ちそうなダートの細道を延々登って県境に達すると、突然きれいな舗装道路になりましたからね。

山形側と同じ約5km(標高は160mも違いますが、距離はGoogle Mapで測るといずれも4.8km)、ホントに一直線な道を駆け下り、R113に入りました。

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R113 二井宿峠

七ヶ宿町追分500m-最高点548m-高畠町田沢284m

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金山峠→二井宿峠の順には意味があります。二井宿峠は新潟と仙台を最短距離で結ぶ交通の要衝です。が、嘗てはこのルートのボトルネックになっていて、大型トラックは栗子峠や笹谷峠(新道)を迂回していました。97年にトンネル2本が繋がるバイパス道路が山形側にできてからは、大型トラックがバンバン通ります。自動車の2台に1台が大型トラックです。長い登り坂トンネルは怖いです。頼まれても通りたくない栗子峠の西栗子・東栗子トンネル程ではありませんが、自転車で通りたいルートではありません。で旧道は通行禁止。おまけに現在は工事中で、第二トンネルは1本まるまる両端の手信号コントロールです。果たして自転車が登り切るまで待ってくれるでしょうか、というか顰蹙ですな。なのでこのルートは、トンネルが下りになる宮城から山形に抜ける方向一択です。

 

そしてその二井宿峠。僅か50m登るだけあって、分岐から6分2.5km、フロントをインナーに落とすこともなく到達しました。

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登る時間6分、その後交互通行待ち4分www。

因みにこれが閉鎖された旧道の入口です。

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綺麗そうなんですけどね。

実際宮城県側から登ってくる方々はもっと下からなんでしょうが、この区間だけで言うと、超絶につまらない峠でした。トンネル内もコンクリート舗装のため振動が大きくてマジ踏みする気にならなかったし。因みに第二トンネルと第一トンネルの間から見える下界はきれいです。まさに東洋のアルカディアです。

 

長くなったので、分割して続きます。