今週は1週間の休暇ですが、スキーのつもりはあっても登山のつもりはなかったので、装備は一切持ってきておらず、そもそも登山は無理なんすけども。
ワタシ的に最も親しみ深い地元の山「栂峰」(地元での呼称は「田沢山」)1,541m。
飯豊町小屋集落からピークまでの登山道はあるのですが、西に飯豊、東に吾妻という巨人が鎮座していることもあってか、登る人は少なく、山形百名山(注1)の1st half selectionからも漏れ、2nd halfに入りました。この山容を見れば「これで県内50番に入らないのかよ」と誰もが思うレベルだと思いますが。
米沢市街からは吾妻山より2割方遠い=ただでさえも500m近く高い日本百名山より大分低く見えるので存在感で負けるし、そもそも人口の少ない置賜地方、県民からの公募の段階で大分不利なんでしょう。私が称賛している三体山は100選から漏れたし。
そんな登山業界的には超地味山に、2017年=もう5年も前なのかよという感じですが、連続2回登っています。
正規ルートを登った2017年3月。
左に伸びていく美しい稜線には登山道はないのですが、左の三角形、高倉山の裏にR121大峠トンネル米沢側坑口があり、積雪期ならそこから取り付けばこの稜線を歩くことができます。同年5月にこのルートを制覇。
(ヤマレコ基準では、私と、もう1人その1年前にやった人がいます。私がやったときは、この区間どころか遥かに長距離の吾妻から飯豊に向けて縦走してきたハイカーと会いましたけども。)
この山の姿を見ていて思うのは、裏から急登を駆け上がる正規ルートよりも素晴らしいルートが他にあるじゃないか、ということ。そのうちの1つは上2回目にとった左に伸びていく尾根。あともう1つが、右手前に伸びてくる尾根。
因みに左手前に降りてくる稜線は、途中から切れ落ちて距離が短いことは措いても、山頂からの下降点が急で、上から見た限りでは然程の経験のないソロハイカーには危ないので無理です。
それで右稜線。
フラット部が長過ぎてあまりそうは見えませんが、この尾根上にあるピークの名は多分に漏れず「烏帽子山」です。
栂峰本山よりも更に少ないですが、ここを経由して栂峰に向かう山行記録もあります。
1年に1本くらいですかね。
全部飯豊町小屋地区からで、勿論登山道はないので冬期限定。
しかし、裏に回っていかなくとも、尾根は真っ直ぐ降りてきてるじゃないかと。
ここが行けるんじゃないかと。
どうせ登山道なし、メインルート以外は猛烈な藪で積雪期しか通れないんだし。
と思った私。
アップするとこんな感じです。
(加工なし)陽光が作る影で黒っぽいところが見えますが、この尾根の南東側斜面(写真で見える面ですが)は真っ白です。毎年の豪雪による雪崩で、斜面は切り立ち、木々は流されて育ちません。
(加工)
①1番惹かれるルート
②その次に興味深いルート
③上述記録で他人様がとったルート
Geographicaで地形を確認します。
「Google」のレイヤーが被せてありますが、国土地理院の地図なので、書き込んでもいいと思います。
③が冬期烏帽子山ルートです。もう1本南の尾根を通った記録もあるかもしれませんが。
②は多少のアップダウンを繰り返しながら写真の①番号の下にある山に繋がっていると思います。多分この山は竹駒山656m。地図に「サンマリーナ」と書き込んでいますが、嘗てバブルの絶頂89年に開業し、バブル崩壊と共に敢えなく破綻した「サンマリーナ玉庭リゾート」がありました。メルセデス・ベンツの豪華リムジンバスで首都圏からのスキー客を運んでくるためにR121から入るr4の峠を拡張したとか当時結構話題でしたが、スキー場は15年くらい営業したのかな、スキー場最高点600m、ありがちなゴルフ場兼用の緩斜面ということで、実家から最も近いといっても本格スキーヤーのつもりの私にはさっぱり楽しくないので、嫁の家族を案内した際に1回滑っただけだと思います。現在は「川西ソーラーパーク太陽光発電所」になってます。施設内にトンネルがありましてね、これが真っ暗で怖いです。「心霊」なんて居ませんが、暗さが実に心細いです。なお、廃墟の筈のリゾートホテルには以前私が通り掛かった際人の出入りがありました。太陽光発電関係で利用されたのかもしれません。分譲リゾートマンションの方は、居住しているのか遊びに来ているのかは知りませんが、利用者の出入りがあります。廃墟だと思って侵入する人がいるらしいですが、全くNGです。
そして①。
いい感じでなだらかに稜線を9km程、単純標高差で1,136m降った先が、丁度「道の駅 田沢」です。
温泉はないですが、食事ができます。トイレもあります。車も置けます。
これじゃないでしょうか。
多分未踏ルートです。
尾根通しで歩けば藪もないでしょう。取り付き付近は密な杉植林帯だとか、尾根上向かって左端の木のないところは雪庇で、踏み抜いたり崩れたりすると落差350〜500m、この山でも最も大きな崖が続いているので、確実に死ぬとかいうところではありますが。
やってみたいな。
先週末に掛けては5日間に亘ってほぼ降雪なしでした。2月なのに。
ここは超絶のチャンスでしたね。
でもスノーシューじゃ無理でしょう。(あのときは新雪が降った後だけど)3月末に最強のスノーシューMSR ライトニング アッセント25を履いて行っても超苦労したし。
山スキーの道具は持ってないんだよね。。。
最近の山スキー道具は歩けるどころかアルペンスキー並みに滑れるらしいですが、インゲマル・ステンマルクとエドガー・グロスピロンをヒーローとする私が、年1回もしないであろう山スキーのために予算を配分する可能性はないな。
今回は2月に超絶好の気象コンディションが来ましたが、現実的な実施時期である3月末に帰省するか分からないし。
ということで、このまま妄想で終わるでしょう。
折角いいアイディアなので、誰か決行して一番乗りになって下さって結構です。
注1:第一次選定が2016年8月、第二次選定が2017年3月。住んでいない私はこうした選定が進んでいることを知りませんでしたが、休暇で帰省していた私が初めて登った日が第二次選定結果発表即ち百名山出揃いの日。下山後に新聞読んで知りました。最近登山者が増えているのはこの影響もあるのではないかしら。