甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

ショパンコンクール 三次予選終了、ファイナル出場者決定(でも私は引き続き視聴中)

本日はショパンの命日です。

日本時間の明日4時から聖十字架教会でCelebrationです。日本にも「例大祭」とか「大法要」とかありますが、亡くなった人にはceremonyはあってもcelebrationはないよなあと思う私の感覚がやっぱり日本人なのでしょうか。ファイナルまで時間があるので、ガラコンサートは録画視聴すると思いますけども。

 

ということで聖十字架教会再登場。

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昨日から本日にかけても追い掛け視聴でした。

 

10月14日Evening Session

youtu.be

角野隼斗さんの続きから。引き続きBOSE Soundlink Color Ⅱで聴いているので、私の評価はスピーカーの音響特性に多分に影響を受けている可能性があります。

反田恭平:大変美しいマズルカでしたが、英雄ポロネーズはかなり乱暴に聴こえました(注1)。ここで落ちないで欲しいです→。

角野隼斗:進藤実優さん(大変失礼なことに過去2回「美優」さんと誤記していました。御免なさい)と逆にマズルカがすっきりし過ぎかなと。この方はもっと技巧に走ると思ったので、好印象。ピアノソナタ第2番は、反田さんより良かったんじゃないでしょうか。眠らないといけないので、途中ですがここで視聴中断。終わってないので未採点。華麗なスケルツォで締め↑(一次予選からの通しで考えると反田さんより上とまでは言い難いのですが、三次予選で評価すると私はこうなりました)。(注1)

Andrzej Wierciński:自然で軽やかなマズルカでしたが、それだけだったかな↓。

Piotr Alexewicz:マズルカはここまでの8人ではKamil Pacholecさんと並んで1番よかったように思いますけども。マズルカについては、装飾的であるよりも素っ気ないくらいの方がいい曲だと私は思います、どれも。でもポーランドからのコンテスタントはここまで残った人も含めて全体に荒っぽいなと↓。

 

10月15日Morning Session

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引き続きBOSE Soundlink Color Ⅱで聴いているので、私の評価はスピーカーの音響特性に多分に影響を受けている可能性があります。
Leonora Armellini:よく言えば抑制的ということになりますが、華のない熱量の小さい演奏だと感じました↓。

J J Jun Li Bui:今コンペ全体では分かりませんが三次予選では最年少ですかね、その辺のオニイチャン風の見た目とギャップの大きな、流れるような美しいショパンでした。模範的な演奏だったと思います。この方が三次までの全体1位じゃないかと思います。ヤマハ勢は全滅してしまいましたが、「カワイ頑張れ」と応援してしまいます↑。

ここからはSoundlink miniです。

Michelle Candotti:こちらも端正で上品なショパンでしたが、ピアノソナタのディナーミクが不足していたように思います。イタリア人全般的に情熱的な演奏(をするもんだというイタリア人とスペイン人に対する偏見です、私の)を聴かせてくれていないのが残念です→。

古海行子:Michelle Candottiさんより更に端正で、美しい演奏でした。ロンドが特に良かったです。技術的にもこんなに流麗な演奏をする方だと思っていませんでした。願望成分が多いかもしれませんが↑。

古海行子さんの演奏の途中で、スピーカーのバッテリーが切れました。急激に保ちが悪くなったので、寿命でしょう。リプレース中華バッテリーにするかスピーカー自体買い換えるか考えないと。

 

10月15日 Evening Session

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Alexander Gadjiev:この方もカワイ。2015年浜松の優勝者でもあり、予備予選からずっと注目している方なのですが、私としては一度もいい演奏を聴いていない印象があります。大胆なディナーミク、アゴーギクが迸るパッションの発露ならワタシ大好物なのですが、この方は計算して作り過ぎているようで(率直に言って私はあざとさと感じる)、私には破綻して聴こえます。各ステージを同じパターンでクリアしてきているので、多分今回も通るんでしょうけど、私の好みじゃないです↓。

Avery Gagliano:ピアノソナタの終盤で破綻(控室に入る手前で見せたのはその苦笑いではないかと)するまでは、正統派チックな端正な演奏だったと思います。艶やかさや輝きが足りないと思うのですが、スタインウェイの300でなく多くのコンテスタントと同じく479を選んだ方が良かったのではないでしょうか(注2)→。

Martin Garcia Garcia:二次予選まで3回聴いて殆ど印象に残っていないコンテスタントです。特に前奏曲第19番、ワルツ第3番が、もう少しアゴーギクを大きく取って歌わして欲しいのですが、ただ速く走っていくだけ(テクニカルな訳ではない)で、少なくとも私の好みではないです。Alexander Gadjievさんと同じで、「今ひとつ刺さらないけど通る」んじゃないかという気がします。表情は楽しそうですごくいいです↓。

 

ここでついステージ3の結果を見てしまいました。

chopin2020.pl

ファイナル進出は、以下の12名でした。

Leonora Armellini, Italy
J J Jun Li Bui, Canada
Alexander Gadjiev , Italy/Slovenia
Martin Garcia Garcia, Spain
Eva Gevorgyan, Russia/Armenia
Aimi Kobayashi, Japan
Jakub Kuszlik, Poland
Hyuk Lee, South Korea
Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada
Kamil Pacholec, Poland
Hao Rao, China
Kyohei Sorita, Japan

日本からは、小林愛実さんと反田恭平さんの2人。落ちるかなと思いつつも通って欲しいと思った反田さんが通ってくれましたが、進藤実優さん、三次予選の演奏を聴いて通ると期待した角野隼斗さんと古海行子さんは惜しくも敗退となりました。残った2人には「去っていった他のコンテスタントの分も」などということに囚われず、思う存分力を発揮して欲しいです。

 

次のEva Gevorgyanさんからは、昨日夜ライヴで聴いた16日Morning SessionのSu Yeon Kimさん、小林愛実さんとMateusz Krzyżowskiさんの3人を除き、結果を知った状態での視聴です。勝ち上がった人については正の、敗退した人については負のバイアスが掛かった感想になっていると思います。

 

Eva Gevorgyan:幻想曲、マズルカともディナーミクがよく効いた好演だったと思います。ソナタ(葬送)もロマンティシズムとダイナミズムがいい感じでミックスされていましたが、ちょっと遅くて流れにスムーズさを欠いた印象を抱いたところはあります↑。

 

10月16日 Morning Session

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このセッションはライヴでSu Yeon Kimさんの途中から聴いてました。

Nikolay Khozyainov:(録画視聴)非常にパワフルなピアノで、もう少し弱音を美しく響かせてくれたらディナーミクのバランスが取れた印象。私の評価としては、最後のピアノソナタのリズムがとっ散らかったのが致命的でした。予備予選と二次予選では特に印象に残ったコンテスタントの1人だったのですが(一次は記憶にない)↓。

Su Yeon Kim:一応全集持っている私が聴いた記憶がない曲演ってまして(tarantella)。バラエティに富んだ選曲でしたが、演奏はステージを追う毎に単調になってきた印象があります。前回セミファイナリストなのでここを勝ち抜く練習をしていないといけないと思うんですが、1年延期でモチベーションを保ち切れなかったのかなあ(全く勝手な想像です)↓(ライヴで聴いていなかった幻想曲とマズルカ第14番途中を含めて最初から聞き直しましたが、この方については印象変わらず。)

小林愛実:前奏曲が非常に良かったです。一次予選以降ステージを追う毎に調子を上げてきている印象があります。三次予選の全体トップ4には入っていると思います(注3)↑。

Mateusz Krzyżowski:前奏曲小林愛実さんと被りましたが、弄り過ぎているし、アタックが強過ぎて繊細さが足りないと思います。この順番でこの選曲では落差が大きいです↓。(「アタックが強過ぎて繊細さが足りない」はNikolay Khozyainovさんを聴くためにこのセッションの録画映像を改めて視聴した際の追記。)

 

10月16日 Evening Session(未視聴)

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Jakub Kuszlik

Hyuk Lee

Bruce (Xiaoyu) Liu

昨日聴いたモーニングセッションの3人を飛ばしてここを聴けばよかったのですが、未視聴です。

 

また実際の通過者よりも少ない↑でした。(内訳が違うのは毎度。)言及が多いのはマズルカだと思いますが、上でも言ってるように、振幅の広い演奏は同じ三拍子でもマズルカでなくワルツやポロネーズで聴きたい私の趣味に叶うかどうかが評価にかなり影響しているんだと思います。

テクニックなんて派手なミスタッチの有無くらいしか、弾けない私には分かりませんしね。

 

ベッドサイドや机上にちょうど良いSoundlink Mini(II)。

私が持っているのは初代ですが、2代目は防滴でUSB給電になった(スピーカーフォン機能も付いたが私にはどうでもいい)ので、今車載スピーカーを選択するなら、これにシリコンケース装着ですね。

尤もBeats Pill+の方が評判いいみたいですが、これ大きくて重いので、1台で自宅と車載を兼ねて持ち歩くのはヤですね。

私の「反田恭平さん三次予選敗退」評価の原因Soundlink Color Ⅱ。

シリコンで覆われていて吹っ飛んでも転がっても大丈夫で防滴。但しダイナミックレンジが狭くてクラシック向きではないです。自分の耳の悪さと音楽センスの低さを道具のせいにしているだけですけども。

 

注1:途中まで聴いた段階の記述から少し変えています。

注2:スタインウェイ300については、私なんかより遥かに詳しい方も言及しています。

「ショピニストへの道~ショパンを極めよう」(http://www10.plala.or.jp/frederic3/competition.html

ショパンコンクールのレビューを読むなら、音楽的な素養のさっぱりない(理屈捏ねながら聴くのは好きですが)私なんかよりも、この方のを読む方が遥かに勉強になります。

注3:これを書いている時点では、3人とも勝ち残った最後のセッション(10月16日Evening)を聴いていませんけども。