甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

ショパンコンクール ファイナル/優勝はカナダのBruce (Xiaoyu) Liuさん

夜のワルシャワ王宮です。

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昼の文化科学宮殿です。
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10月20日ファイナル3日目

www.youtube.com

 

小林愛実, 日本

第1番×スタインウェイ479です。

高い集中ができている表情で入場。
第1楽章 オーケストラのゆったりした序奏から入り、柔らかい左手を含めて彼女の演奏は1音1音に心が配られ、テンポを上げたところでは私の日本人Most Favorite ピアニストである田中希代子さん(大分昔の10位ですけどね)のように響板から音符🎵が踊りながら飛び出してくるようなキレの良いリズムでした。
第2楽章 音色自体の美しさは他のコンテスタントに譲った観あるものの、残響まで気を配った高度なピアニッシモの美しさが印象的でした。
3楽章 止め、刎ね、攘いのしっかりしたリズミカルな演奏で、オーケストラとの掛け合いが軽妙でした。
ミスタッチも少なく、実力を出し切ったのではないでしょうか。
晴れやかに演奏を終えましたが、思ったより拍手が少ない印象。
全体に音が小さく聴こえたのですが、リリカルな弱音を立てる意図だったんでしょう。会場でどう聴こえたかが気になります。拍手がこの辺を反映しているなら厳しいですね。

Jakub Kuszlik, Poland

第1番×スタインウェイ479です。

パホレツさんと対照的に、ホームの利を感じさせるリラックスした表情で入場。

小林さんより序奏が速めに入り、 Kuszlikさんは入りから小林さんよりも厚い音でパワーの違いを感じさせました。
翻って弱音の表現力が弱く、第2楽章では表情の繊細さが不足していたように思われますが、強音がそれをカバーするくらい出ていたので、レンジはしっかり出ていたと思います。
第3楽章ではミスがちょっと出たと思いますが、小林さんとどちらを上位にするかは重視するポイント次第の好演だったのではないでしょうか。
小林さんよりも拍手は大きかったように思いますが、ステージから捌ける前に拍手が終わりました。

Hyuk Lee, South Korea

第2番×カワイです。第2番を弾いた人はカワイ2人にファツィオリ1人ということになり、スタインウェイはいませんでした。
晴れやかで堂々とした態度で入場。
演奏は、22歳の利、17歳トリオのように感情表現が手に余った観はないですが、他の第2番選択者に比べてトーンの変化には乏しかった印象があります。彼が最も正統的だと思いますが、審査員はどう評価するでしょうか。
私は3人の誰を採り上げても小林さんの方がよかったと思うのですが、多分に贔屓目が入っています。
かなり汗かいていまして、表情にも演奏にも現れた感じではありませんでしたが、相当緊張していたんでしょう。でも才人ですね、中韓(系を含む)の人は読みが分からないので名前を書いても口にはしないというカッコで嫁に色々話をしていたのですが、「イ ヒョク」と言った瞬間、「浜松で入賞して、ヴァイオリンでもコンクール優勝して、チェスも強い人でしょ」と反応していました。会場を乗せるのも上手かったです。

 

Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada

第1番×ファツィオリです。今年はヤマハ勢不調でしたが、他の2社が頑張りましたね。
気合の入った入場でした。
力強い第1楽章から始まり、第2楽章は、ボリュームとテンポのコントロールは効いていたものの、音色やタッチのコントロールには至ってなかった印象。間違いなく上手いと思うのですが。第3楽章に入ったところで寝落ちしました。。。

(1時間経っても結果が出ないので聴きました。)第3楽章は非常にテクニカルで、寧ろヴィルトゥオーソ的に感じ、ちょっと違うかなという印象を受けました。誰よりも早く拍手が始まり、長く続いたのは、最後だからというだけでなく、ウケたのだと思います。ボレイコさんからのカーテンコールの誘いを拒否したのは、自分だけというわけには、という人柄か、勝利を確信した余裕からかは分かりません。

 

ここの記述に差し掛かっている時点(5時半頃)で結果が出ていないので、予測をしておくと、優勝はAlexander Gadjievさん、Martin Garcia Garciaさん、小林愛実さん、Hyuk Leeさんから。二次の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」の小林愛実さんなら1位に推しますが、そこまでの圧倒的な演奏とは言えなかったと思うので。でもこの4人が1位〜4位ということではなく、第2番の聴き込みが足りない私が個性とクオリティを区別できなくて(イタリア人とスペイン人ですけど)、第2番選択者の優劣をつけていないということですけども。反田さん(と5時以降に追加するとBruce (Xiaoyu) Liuさん)は、3人の並びの間のどこかには入るものの小林愛実さんには及ばなかったと思うので、私の序列では2〜5位という感じです。この6人は他の6人よりレベルは高かったと思います。小林愛実さんのボリュームが現実として悪印象でないことを祈りたいですけども。

あくまでファイナルのコンチェルトの印象であって、一次〜三次をトータルするとまた違ってきますけどね。ガジェヴさんとガルシアさんは三次までは良かったと思ってないし、J J Jun Li Buiさんとイ ヒョクさんは三次まではトップクラスだと思うし、Bruce (Xiaoyu) Liuさんのコンチェルトは趣味で言うと大好物です。

 

…。

大凡4時50分に終演したと思いますが、約1時間経ちました。審査待ちのチャットは英語縛りがないのか、ハングルの波です。同じ東アジアの日本人は寝ているようです。→と思って見ていたら、ショパン協会から「英語で投稿しろ❗️」とのメッセージが入り、ハングルがさっと消えて非英語は少数ですが日本語だけになりました(ヲイ)。が、3分で元の木阿弥でした。

1時間半経ちましたが、まだ結果発表ありません。相変わらず韓国人の皆さんは元気ですが、これはライヴ会場で言うと足を踏み鳴らして(結果を)催促している感じでしょうか、絵文字(主にカエル)が最多、ハングルを凌駕し始めました。

2時間経ちました。会議は踊っています。

2時間半経ちました。先程からコンテスタント(全員のようです)のトークが続いています。これはこれでいいですが(恭平さんとヒョクさんの強力な非ネイティヴイングリッシュを除くとあまり聴き取れませんが。反田さんは英語全然ダメですね。私と変わらないくらい。)、いつ終わるとも分からない対談を全身全霊を傾けた演奏後にやるのも辛かろうと思います。愛実さんは露骨に疲れてますね。

3時間経過。斯く言う私も10分程落ちただけで、体が眠るタイミングを逃したので眠くはないですが、出勤だったらもう会社にいる時刻です。今日はフレックス在宅勤務であと2時間程はウェイティングします。レオノーラさんはプログレッシヴロック好きだそうです‼️流石イタリアだ。よし、あなたが1位でいいぞ❗️現地時間間も無く1時、トークは終了しました。

 

約4時間経過、結果発表されました。

 

Results(LiveとRecordedではファイルが変わると思うので、後で差し替えないといけないと思いますが)

www.youtube.com

 

(同日追記注:下記順位にはヒアリングと転記のミスがあり、正確ではありません。)

 

👑Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada

2 反田恭平, 日本

 Alexander Gadjiev , Italy/Slovenia ソナタ

 Martin Garcia Garcia, Spain コンチェルト賞

3 Jakub Kuszlik, Poland マズルカ

4 小林愛実, 日本

5 Leonora Armellini, Italy

6 J J Jun Li Bui, Canada

私の聞き取りが間違ってたらごめんなさい。

ポロネーズ賞は聞き漏らしました。

ガジェヴさんのところで「2位」と言う言葉は聞こえませんでしたが、ガルシアさんと反田さんの時に2位と言っていたので、賞だけ貰ったということはないと思います。

 

Liuさん、おめでとう。

入賞した皆さん、おめでとう。

リベンジマッチの小林愛実さんと、もう1人の日本人反田さんがともに入賞されました。残念でもありますが、やはり喜ばしいことです。

優勝したLiuさん、入賞した皆さん、惜しくも入賞できなかった皆さん、ファイナルに進めなかったコンテスタントの皆さん、本当にありがとう。

 

年内にブレハッチさんとツィメルマンさんそれぞれのショパンが入ったプログラムのコンサートのブックがありますが、ショパン漬けからは暫く解放されて、LED ZEPPELIN、PREMIATA FORNERIA MARCONIに没頭したいと思います。