その1からの続きです。
さて、TREK FX3 Diskがやってきました。
車体
剛性は、ソリッドこの上ないカーボンエアロロードSK Pininfarina Diskに遠く及びません。20年前とはいえ当時最強のオールマウンテンバイクJekyllにも及びません。最安モデル比較で価格3倍の差は、20年の進化では埋まりませんな。最安のViale、フレームにグニャグニャ感のあるVialeよりは全然いいです。技術が上がっても製造コストも上がるので、結局価格の差のとおりですね。
ポジションが起きていて、思いの外乗り難いです。これは慣れの問題というか、多少コラムを切ればいいと思いますが。カットなしの現状でもドロップはJekyllと大差なく見えるのでトップチューブが短いのかと思いました。実際にはSK Pininfarina Diskより長いです。謎です。
コンポーネント
Deore 1×10sの変速性はまあまあです。
Vialeに当初付いていたAltus/Aceraミックスほど軽快ではなく、JekyllのXT/LX程ヌメッとはしない中庸。シマノはローグレードのカチカチ感に好ましいものがあるので、操作感としてはJekyllより寧ろいいかな。40×11Tは簡単にトップに入ります。相当ローギヤードです。ああ、あと衝撃で10Sから9Sに割と簡単に落ちます。もう少しセッティングを追い込めるかも。剛性感のなさは、オリジナルのチェーンリングとクランクの影響かしら。Jekyll/VialeのDeoreよりヤワな気がします。カーンとチェーンが掛かるカンパニョーロとは特性自体違うのでしょうけども。
ブレーキ
ストローク、剛性感、制動力、コントロール性、いずれもSK Pininfarina DiskのH11にもJekyllのBR-M755にも大分及びません。少なくとも峠の下りで60km/hからの突っ込みをする気には全くなりません。モノの差か自分でセッティングを追い込める余地あるか、少し見てみないといけませんけども。
というか、キャリパーがシマノじゃなくTEKTROになってますぜ。これは「予告なく仕様を変更することがあります」なのかワイズのミスか確認の必要がありますが(後述)、ネガティヴ・サプライズではあります。コントローラーは仕様通りのDeore ですけどね。パーツのグレードは完成車のグレード選択にも影響があるんだから、勘弁して欲しい類の仕様変更です。
その他
ペダルがフラットペダルです。
「BONTRAGER」のロゴも誇らしげですが、所詮はフラット。回し難い、というよりも、停止時に右のペダルを引き上げるのが面倒です。こんなに面倒なんだっけと思うぐらい面倒です。JekyllとVialeの片面フラットにスニーカーでここまで感じた記憶はないのですが、ここはSPD/フラットのPD-T421かPD-EH500にするかな。
乗り心地は、あんまり良くないかな。お尻で感じる限りは、レーパン履いて乗るSK Pininfarina Diskの方がいいかしら。まあもっと柔らかいサドルを乗せたVialeもこんな印象なので、チューブタイヤのアルミバイクなんてこんなもんかも(フルサスのアルミJekyllはロックしてもフカフカ)。多分にロードバイクとの期待値の差とか3点の荷重バランスとかだとは思いますが。でもアルミ・ベントフォークのVialeよりもカーボン・ストレートフォークのFXの方が手に伝わるショックは少ないかも。
納車日に30km弱走ってのレビューは以上です。
良い感じに曇った7月12日朝は、実走行用装備に仕様変更しました。
ベル
純正だか納車用サービスだか知らないがデフォルトのベルを、
パリはPylones(ロンドンで買ってきたやつ)のRingRingベルを装着義務のない室内車Jekyllから移植しました
自転車といえばこの形状に限ります。それがピローヌなら尚更良いです。
フロントライト
レザイン LITE DRIVE 1000XL。
Night Ride用の重要装備、ワンタッチ脱着High/Low並列2基掛けするため、BLENDrマウントでなくキャットアイのストラップと組み合わせて新調しました。今日は部屋にストラップを1本置き忘れたので、片側のみ装着。
レザインは互換性のない微妙なヴァリエーション展開があるのですが、SK Pininfarina DiskのPOWER DRIVE 1100XLとは出力が違うし、1100XLのINFINITE LIGHT POWER PACKも使えません。MACRO DRIVEじゃないからリモコンも使えないのかな。
リアライト
はリフレクターからリアライト キャットアイ ORB SL-LD160-Rに変更。
SK Pininfarina DiskのスペアとかViale用とかで家に2個転がっていました。
ボトルケージ
未使用で転がっていたElite Rocko Carbon。
キーロック
駐輪場固定用に新調したブリヂストン タフガードロック 12パイ×120cmと、
車体装着用は、SK Pininfarina Disk用に買ってあったけど当然使う機会のない超ヘヴィ級ABUS XPlus 6500/85。
以上を装着して一先ず出来上がりました。
予告なく仕様を変更することがあります
フォークを叩いて材質を確かめました。うん、カーボンだ。乗り味からしてカーボンだとは思ったが、紛れもなくカーボンだ。
ということはメーカーかワイズが取り違えてFX2の前脚が着いた=手違いによるFX2 Mixということはなさそうです。
お昼にワイズに電話しました。回答は予想通りの「予告なく仕様を変更することがあります」でした。シマノのブレーキが手配できていなくてFX3どころかもっと上のグレードまでTektroになっていると。因みにこのHD-R280、リムブレーキのような露骨な差ではないものの、全体にシマノ BR-MT200より全体的に1枚落ち、分かる人には分かる差はやはりあるとのことでした。
差別化パーツの筈なのに何だかなという感じですが、まあ仕方ない。せめてTektro内でグレード上げるくらいしてくれれば良いのに仕方ない。日本やイタリアは盛っても嘘は吐かないと思っていますが、アメリカやドイツや中国は信用ならんから仕方ない。
ただ私は思います。FX3を含めシマノキャリパーモデルではシマノキャリパーをストロング・ポイントと謳っています。メディアの記事やショップのサイトでは、実際には仕様変更されてTektroになることを追記なりしないといけないと思いますね。
と締めようと思っていたら、FX3が昨日からワイズでキャンペーン掛かりました。
8月いっぱいだそうです。
キックスタンドは買ったなあ。惜しかったなあ。
フロアポンプとケーブルロックは要らない。ダイヤル式ロックは要らない。でもあったら売れるなあ。ちょっと惜しいぞ。
ここでTektroと説明はしていませんが、実写写真には思いっ切りTektroのキャリパーが写っています。
注記までしてくると尚良いです。よろ。
まだ納車日以外乗っていません。3連休、今の予報ではSK Pininfarina Diskには1回も乗れません。月曜の夜はFX3乗れるかも。
注1:カンパに麻痺している私にはシマノで20万円は高いです。105Di2に20万円出すなら、嫌いな紐でいいからカンパのコーラスにします。
注2:最廉価モデルもHAND MADE IN USAを高らかに誇る高級車メーカーだったのです、私のJekyllが発売された頃は。その前後に潰れて台湾生産モデルが出るんですけども。因みに、危なくてその辺において置けないブランドの最高峰は、コルナゴ、デローザ、ビアンキ、キャノンデールだと私は思います。マイナーブランド(と言っていいと思いますが)ならタイムとかルックとかもありますが。