本日は9月13日水曜日です。
飯坂温泉から実家への復路、新幹線で帰京する嫁をちょっと遠回りして福島駅で降ろし、R13東栗子トンネルを潜って米沢市に入ったところで、今度は私がフィットを降りました。
SK Pininfarina Diskと共に、福島県との県境近くにある3つの秘湯を巡って帰ることにします。
SK Pininfarina Diskを載せると3人分の荷物は厳しいフィット。3泊以上は難しそうだな。
ラゲッジスペースにキャリーケースを前後に立てて置ける奥行きがあるといいのですが、リアウィンドーに当たってハッチが閉まらないところが残念。初代はこれができたような気がします。或いはラゲッジスペースのフロアが低いガソリン車ならどうかしら。
ライドです。
直進は旧米沢街道、一軒宿宗川旅館さんが2020年11月に廃業しているので色褪せて「五」色温泉に見えない看板を右折します。
この先1km程狭い山道なので片側交互通行なのですが、戻ってくる時はお昼休みだったためかどの詰め所にも誘導員はおらず、解除中でした。
板谷から下って前川に掛かる橋から、上流部。勿論これは交互通行規制解除中の復路です。
下流部。古い橋の橋脚がまだあります。
綺麗な岩肌は、これもゼオライトなんでしょうか。
と言っているうちに五色温泉到着。板谷から距離にして6km、獲得標高も300mくらい、最大勾配も12%くらいかなと思います。而も全線概ね2車線の舗装道路。アクセスは容易です。
途中連なるダンプカーとすれ違ったりしますが、最終処分場への分岐でダンプカーの出入りがなくなるとその先は、私のような物好きしか通らないため、フツーに猿が道に出てきたりします(ドラレコに写ってませんが)。乗用車4台の中にはGoogle Carっぽいのもいましたけど。
現地は工事中です。レンガ造りの蔵と奥のアーチ(内風呂)とその上の小屋(露天風呂)が元の宗川旅館の遺構です。
廃業・閉鎖から間も無く3年の今年7月、高畠町の業者が買って温浴施設付きキャンプ場にするとの記事が河北新報に載ったそうです。
取材力の違いか、地元の小さいネタには、山形新聞/山形放送他の地元TV局よりも隣県宮城の河北新報の方が強いような気がします。
記事から約2ヶ月経過した現在。10月オープンってことですが、間に合うのかしら。キャンプ場の整備にそんな難しいことはなさそうなので、お風呂の整備次第ですか。
ここには国内初の民間スキー場であった五色温泉スキー場があり(行ったことない)、皇族の会員制スキークラブ・ロッジ六華倶楽部があり(建物の一部は仙台市に移設保存されているそうです)、手入れの行き届いた木造の本館や渋い露天風呂があり、竹久夢二らが訪れ、個人的にはどうでもいいけど日本共産党第3回党大会が開かれた歴史の舞台でもあり、という実に由緒正しいところなのですが、後継者難による廃業とか実に勿体無いです。
再生されるだけでも御の字ではあるんでしょうが、やっぱり元のままで営業してくれたらなあ。
五色温泉約800mは板谷峠の風車より低いように感じますが、板谷峠より50m程高いです。一番奥の風車の先の台形の山が栗子国際スキー場(廃業)のトップ。思いの外近いというか直ぐの位置関係にあるんですな。
通行止め表示ありましたが、五色温泉から南側には、ジークライト社の最終処分場に繋がる林道もあるようです。林道が沢山あるって楽しそうだなあ(大概通行止めですけど)。
板谷駅まで降りてきました。
駅入口の横にある水場。
旧道があるとのことで、確かにこの先暫く行くと「五色道」という看板がありましたが、もう自然に還っているようです。ああ、やっぱりオフロードバイク(モーターサイクル)欲しいなあ。
旧米沢街道を登り、ピークにそう遠くないところから分岐。
分岐から滑川温泉までのルートは、悪路ですが、勾配そのものは然程厳しくはありません。
紅葉の時期は綺麗そうです。
滑川温泉福島屋約850m到着。廃業したというような情報に接した記憶があったのですが、先日テレビでやっていたと嫁に聞き。どうやら例年の冬季休業だけだったようです。失礼しました。
大分昔ですが、私の卒業した高校の2年時の登山ではここに泊まりました。近いと言えば家形山が近いのですが、ピークハントした記憶はないので、滑川大滝の辺りを歩き回って終わったのではないかしら。
いよいよ姥湯温泉に向かいます。いきなり激坂。32で来たらここが限界、クロスミッションのローギアではこの勾配を低速で登ることは不可能です。素直に引き返すことになります。
約4kmで400m登る、全行程単純平均10%の急坂に継ぐ急坂。時々フロントが浮くので、前乗りにポジション修正したり。
名物クランクの手前に17%勾配の標識。
クランクに到着。
クランク上に22%勾配の標識。
インナーローに1枚残した39T-26Tで最も急な区間を登り切り、「よし!足を着かずに登り切ったぞ!」と思った瞬間心肺が限界に達し、15%勾配くらいのところで足を着きました。
素直に最凶区間の前にインナーローに落とすべきでしたね。
呼吸を整えるべく200m程SK Pininfarina Diskを押して登り、更に勾配が緩くなったところで再度乗車、間も無く駐車場と特徴的な山肌が見えてきました。
本日の最高点1,228m。ちょっと下ったところに駐車場があります。落石注意の看板にタオルが掛かっているのは何故?
仲々の急坂に見えますが、ここまでの登りに比べれば全然緩いです。
日帰り入浴受付中ですが、勿論寄らずに引き返します。
ということで、三秘湯巡りをしましたが、温泉には入りませんでした。だってその後大汗かくもんね。
姥湯温泉には入ったことがないので、今度フィット借りてこよう。
500mのスプリットで一番登った区間は+80mでした。平均16%。
姥湯温泉からは、常時フルブレーキング状態で下ります。こういうときはカンパニョーロのリニアなブレーキよりもシマノ(XT)の握力が軽いブレーキがあればなあ、とか思いましたが、JekyllのXTは4ポットキャリパーに203mmディスクのダウンヒル用でキャパが違います。というよりもブラケットポジションだったのがいけなかった。梃子が効いて軽い引きでもしっかり効くノーマルポジションに持ち替えたら全然不自由ありませんでした。気付くのが遅いです。
峠駅まで降りてきました。
スノーシェッドの中は、ホームと、
駐車場。
板谷峠分岐から姥湯温泉までの区間ですが、路面で言うと、板谷峠分岐から峠駅分岐まで、そして峠駅分岐から峠駅までが一番悪いです。
滑川温泉から姥湯温泉までは路面自体は非常によかったです。冬季通行止めになる区間は、除雪しないから路面が凍結しないので傷み難いというのもあるだろうし、そもそも舗装も割と新しかったです。
分岐からそう長くない登りをこなすと、板谷峠755mに到着。
いちごの風車と。
しかし、地獄はここから。
25Cのスリックタイヤには実に厳しい砂利道。水の流れる左側轍が特に酷いです。
石を弾くわハンドルを取られるわ、昨年登ったときもこんなに酷かったんだろうかと思いながら下ります。
舗装もボロボロ。
悪路は、現在旅館/入浴営業はしていないという笠松温泉/笠松旅館より少し先で終わります。
大沢集落から奥羽本線の踏切を渡る頃には普通に走れて快適。
その3分後の15時23分、湯の沢温泉=平地まで降りました。
体力的にはまだ余裕があったのですが、下りも飛ばせない区間が多く、思いの外遅くなったので、ぶどうまつたけラインを高畠町中心部まで行くのは取り止めて米沢市街東縁を巻き、米沢北インターチェンジ付近から実家方面への進路を取りました。
ということで目標の三秘湯に到達し、嘗て米沢十湯と呼ばれたうちの五湯通過。
因みに栗子温泉と笠松温泉が閉まって米沢八湯になりましたが、五色温泉が閉まっても七湯にはなっていないようです。
水1.3ℓ消費。滴れるほど汗をかいた割に消費量が少なかったのは、標高が高く日当たりが悪かったので、気温が低かったからかな。
【Runmeterによる走行データ】
スタート: 11時38分
バイクタイム: 4時間40分49秒
停止時間: 34分43秒
距離: 89.07km
平均スピード: 19.03km/h
最高スピード: 49.34km/h
登り: 1,637m(Stravaでは1,715m)
降り: 1,963m
消費エネルギー: 2,757kcal
平均出力: 107w