さて、教習車です。
まだ乗る前です。
私の入った市川中央自動車教習所の大型二輪教習車は、第一段階がCB750、第二段階がNC750Lです。
自動車学校によってはもっとデカいのとかハーレーとかありますが、少なくとも私は、ハーレーには微塵も興味ありません。デカいのに慣れるという点では、1300とかはいいんじゃないかと思いますけどもね。1,300ccもあれば余程のことがない限りエンストしなそうで、教習が簡単になりそうです。
自分のGPZ400Rと諸元を比較してみます。
GPZ400R | CB750(RC42) 教習車仕様 |
NC750L 教習車仕様 |
|
排気量 | 398cc | 747cc | 745cc |
エンジン形式 | 横置き直列4気筒 | 横置き直列4気筒 | 直列2気筒 |
ヘッド | DOHC16バルブ | DOHC16バルブ | SOHC8バルブ |
冷却方式 | 水冷 | 空冷 | 水冷 |
燃料供給 | キャブレター | キャブレター | インジェクション |
最高出力 | 59ps/12,000r.p.m. | 73ps/8,500r.p.m. | 37ps/5,250r.p.m. |
最大トルク | 3.6kgf・m/10,500r.p.m. | 6.3kgf・m/7,500r.p.m. | 5.5kgf・m/4,000r.p.m. |
燃料容量 | 18+3ℓ | 20ℓ | 14ℓ |
ミッション | 6段リターン | 5段リターン | 5段リターン |
フレーム | アルミ ダブルクレードル |
スチール ダブルクレードル |
スチール ダイヤモンド |
Fブレーキ | シングルPod→4Pod ダブルディスク |
4Pod ダブルディスク |
4Pod シングルディスク |
Rブレーキ | シングルPod→2Pod ディスク |
2Pod ディスク |
2Pod ディスク |
車体サイズ | 2,095×675×1,180mm | 2,160×790×1,105mm | 2,190×775×1,120mm |
ホイールベース | 1,430mm | 1,495mm | 1,520mm |
シート高 | 790mm | 795mm | 770mm |
Fタイヤ | 100/90-16 →120/60-R17 |
120/70-17 | 120/70-R17 |
Rタイヤ | 130/90-16 →170/60-R17 |
150/70-17 | 160/60-R17 |
重量 | 176kg(乾燥) 200kg(装備) |
222kg(乾燥) 240kg(装備) |
ー 228kg |
販売期間 | 1985〜1989年 | 1992〜2008年 | 2013年〜 |
年式 | 1986年 | Unknown | Unknown |
- *1 リザーバーが3ℓあり、内書きしてフルタンク18ℓと書くのが多分正しいのですが、フルタンク18ℓではあり得ない量を給油したことがあるので、外書きしています。。。
- *2 カタログスペック至上主義の時代のGPZは、装備重量はサービスマニュアルを見ないと分からないことになっています。元々重い上に足回り換装でノーマルより重く、幅広ラジアルタイヤで走りも重くなっている筈ですが。
- *3 教習車の年式は分かりませんが、私のGPZより新しいことは確実です。
- 燃費は計測方法自体が違うので省略。GPZのカタログには定地燃費40km/ℓとか書いてありますが、無理です。22km/ℓを超えた経験はないと思います。
スペック的には、、、単純に排気量差は出ていたり、ブレーキが時代の差を感じさせますが、私のGPZがいいな。
何と言っても、スズキGSX-R(注1)からカワサキZXR400に至るミドルマルチは、当時のハイメカ Made in Japanの精華です。
(©︎カワサキ)
間も無く19,000r.p.m.回るに及んだクォーターマルチは音はいいけど速さが音に追い付かない印象しかないし、大きいのは600ccでも11,000r.p.m.くらいまでしか回らず、高音の一伸びが足りませんでした。当時は。今のリッターSSの方がシャレにならないくらい凄いですが。
THEナナハンのCBのいかにもな風体がいいです。
(©︎ホンダ)
これ↑は教習車仕様ではありませんが、私のガッコの教習車はこの伝統的ホンダカラーです。フツーのネイキッドは、流麗なZ1〜Z1000JまでのカワサキかオーソドックスなCB(RC04〜RC42)がカッコいいと思います。
(©︎ホンダ)
当時のスズキ、ヤマハだけじゃなく、最近のはホンダもカワサキも、丸くて背が高いガソリンタンクやテールカウルのカッコが私の好みに合わないし、NCにも繋がるストリートファイター系のスタイルはもっと合いません。
NC750L、まさに教習車仕様。
(©︎ホンダ)
にしても、750ccで37馬力ですか、、、最大トルクの発生回転数が低いとはいえCBより細いし、教習車専用スペックということなんでしょうか。
でも「直列2気筒」が微妙に目を引きます。タンデムツイン。
栄光のカワサキGPレーサー「KR」と同じです。
殆ど誰も知らない歴史ですが、カワサキ2ストローク車は、コーク・バリントンとアントン・マンクを擁して1980年前後のロードレース世界選手権中排気量クラス最強でした。
そのロードレース・チャンピオンマシンKR250の名を冠した「KR250」。
(©︎カワサキ)
スズキRG-Γに続くデビューながら、ホンダNSR、ヤマハTZRとRG-Γの2ストクォーターレプリカの三つ巴の競争のなかで完全に埋没し、当時すら全く見掛けなかったモデルですけども。。。
売れなかったのは、レース・テクノロジーの移植は勿論、レーサーに似せることを競った時代に「SUPER LUXURY SPORT」を標榜してスーパースポーツ(注2)路線に色気を見せたという、マーケティングの失敗でしょう。煙とオイル撒き散らしの2ストロークなのにLUXURY、折角乗り難さというレーサーらしさでは勝っていたのにLUXURY、当時の実質トップエンド400に対して車検がない・維持費が安いことが人気の源だった(けど法定速度が10km/h低い50km/hだった)250なのにLUXURY。GPZ400Rの成功と同じくらい分かり易い失敗でしたね。
その残念なKR250がレーサーKR250直系のタンデムツインのエンジンを搭載しています。まあNC750とKR250は何の関係もありませんが、タンデムツイン繋がりということで。
なお、普通二輪のCB400SFは私の関心を惹きません。貴重なミドルマルチですが、ノンカウルのネイキッドは、、、旧車なら興味ありますが。でも、耐久性>騒音規制の教習車は、市販車より良い音がするそうです。
注1:起点がハイチューン16バルブならCBR400F、アルミフレームならGSX-R、水冷ならFZ400R、フルカウルと以上の全部入りならGPZ400Rですが、やはり画期はアルミフレームのGSX-Rでしょう。形式違いのエンジンを除くとGPZより先に全部入りを出したNS400RやRG-Γの方が凄いですけど。。。
注2:別に書きますが、性能を突き詰めつつオールラウンドを志向したものこそ「スーパースポーツ」に相応しいと私は思います。が、そう言ってしまうと、性能が尖り過ぎて、最早成立しないカテゴリーですが。。。