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ラファウ・ブレハッチ & アンドレイ・ボレイコ指揮 ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団 at サントリーホール

2月8日木曜日です。今日はサントリーホールです。

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4年振り来日のアンドレイ・ボレイコさんとワルシャワ・フィルです。

www.japanarts.co.jp

 

4年振りってのは、ラファウ・ブレハッチさんと共に来日し、ショパンのピアノ・コンチェルトを2曲とも演奏した2019年10〜11月以来ってことですけども。

liprofumodellarosa.hatenablog.com

私の音楽体験史上最高の1つです。

 

今回の来日はボレイコさん指揮のオケが主役と言いましょうか、前回はオケのみの演奏は小曲1曲(モニューシュコ 歌劇「バリア」序曲)でしたが、今回は交響曲の演奏があります。

そしてそうは言ってもワルシャワ・フィルと言えばピアノ・コンチェルト、2月7日昼は亀井星矢さんとの共演でショパンの1番、7日夜と11日はブルース・リウさんとショパンの2番。

そして私が選んだ共演者は、未聴のショパン・コンクール優勝者ブルース・リウさんではなく、1年振り四たびの鑑賞となるラファウ・ブレハッチさんでした。昨年5月に参戦回数単独1位に一歩抜け出したアルゲリッチさんに再度追い付きました。

2019年にヘヴィー・ローテーションを掛けた「ショパン・コンクール優勝者全員聴くぞ」からすると折角のリウさんのコンチェルトを聴ける機会だったのですが、ショパコンなど聴く限りあまり好みではないということで食指が動かず、またもブレハッチさんにした次第。

 

【フライヤーへのリンク】

https://www.japanarts.co.jp/wp-content/uploads/2023/08/concert_2062.pdf

いつまでダウンロードできるか分かりませんが。

 

【プログラム】

ルトスワフスキ:小組曲
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op. 54 <ピアノ>ラファウ・ブレハッチ
ブラームス交響曲 第2番 ニ長調 Op. 73

予々ベートーヴェンは好みではないことを言っていますが、シンフォニーのベートーヴェンブラームスで2月8日のプログラムという選択をした訳ではないです。

 

【座席】

音響面はどうかなというところがありますが、指揮者とソリストがよく見える、ステージ後方のPブロック席にしました。

1回やってみたかったのよ。指揮者がいるプログラムで。

 

【予習】

www.japanarts.co.jp

高坂はる香さんがこの公演を紹介されてますのでね、リンク貼っておきます。

 

あとはシューマンのコンチェルトはCD持っていないけどYoutubeで検索したらアルゲリッチさんとツィメルマンさんが最上位で出てくるし、ブラームスも小沢さんとベームさん。いやぁ、便利だ。

 

【アンコール】

ショパンマズルカ イ短調 Op.17-4 ※ラファウ・ブレハッチ ソリスト・アンコール
ショパン前奏曲第7番 イ長調 Op.28-7 ※ラファウ・ブレハッチ ソリスト・アンコール

→ショート・ヴァージョンにしていたと思います。
バツェヴィチ:オベレック ※オーケストラ

 

【レビュー】

演奏:コンチェルトは、ボレイコさんのニュアンス豊かな指揮のもと、瑞々しさに溢れたブレハッチさんのピアノと、特に弦のアンサンブルが完璧なオケが絡み合う、素晴らしい演奏だったと思います。オケ単体の演奏も、ブラームスの翳りのある第2楽章から快活な第4楽章までしっかり表情を描き分け、その実力を見せつけてくれたなという感じがあります。聴衆のブラボー👏はトランペット、トロンボーン、チューバの金管隊に1番大きかったと思いますが、私がショルティ/シカゴ響の録音に慣れ親しんでいるためか2管の小編成ゆえのシビアさか、そんなんでもないと正直思ったのですが、金管に対する私の評価はいつもこんなような気がします。

あとブレハッチさんのアンコール1曲目のマズルカは、私のブレハッチさん体験上今までにない程アゴーギクの大きかったと思います。

座席:いい❗️背後席の最前列でしたが、近い❗️ブレハッチさんの、ボレイコさんの、バイオリン隊の皆さんの、パーカッションの手がよく見えます。ボレイコさんについては表情も。

音響的には、通常と左右が反対になるのは(視覚で補正されるから)いいとして、特にピアノは屋根に遮られて聴こえ難いとかあり、デメリット大な分安い訳ですが。

人がいいブレハッチさんは、背後席にも愛想を振り撒くし、その他も人のいいポーランド人の皆さん、各パートの人達も紹介を受けると後ろの席を振り返ってくれます。

終演後後列のメンバーが上手に捌ける時に拍手すると、皆さん反応してくれました。私とその隣の人たちに。最後(厳密には下手に捌けるトロンボーンの人がまだ残っていましたが)ティンパニのピオトル・ドマンスキーさんがステージを去る際の笑顔を以て私の本日のコンサート鑑賞は終了しました。

 

満足気に会場を去る人々。

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パンフレットはA5版16ページ。毎度のジャパンアーツの標準仕様ってとこですな。

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↑パンフレットへのリンクhttps://www.japanarts.co.jp/wp-content/uploads/2024/01/concert_2062_program.pdf)が張ってあります。
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このコンビ、やっぱり相性いいですね。

 

という話を書いている昨夜、小澤征爾さんの訃報が入りまして。

www3.nhk.or.jp

一般的なパターンと逆に後年オペラハウスの音楽監督になりましたが正直活躍したとは言えないし、オペラ録音がないし、クラシック音楽鑑賞の世界にオペラから入った私には小澤さんは全く縁がなく、聴かないで終わるであろう音楽家だと思っていましたが、既に長い闘病中であった4年前にアルゲリッチさんと奇跡の共演。

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素晴らしい体験でした。

ご冥福をお祈りします。