甘く香るか青いバラ

ロードバイク初心者がディスクロード+EPSを自分で組んだ記録から始めてみる

ウィーン&ローマ旅行記 8日目中編 やっぱりベルニーニが好き❤️

中編より先に後編をアップしてしまいましたな。暫く経ったら投稿日時を入れ替えよう。

 

スパーニャ駅では、嫁が自分の2日券を置き忘れてきたため、1日券を購入。€7。

時間を気にしながら、今日もメトロA線でアナニーナ’Anagnina‘方面に2駅移動してバルベリーニへ。

時間を気にしたのは、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会が12時で閉まるためでした。

 

【サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会】

サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会‘Chiesa di Santa Maria della Vittoria’(TAローマの観光スポット2,415件中29位)。

再訪ですが、ベルニーニの、手軽に鑑賞できる超重要作品があります。

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ジョヴァンニ・バッティスタ・ソリアの手になる初期バロックファサード
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しかしその内部は金ピカ。賑やかなエンタブラチュアは、ロココの入口ぐらいの感じですね。

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主祭壇も割と小さいです。

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この教会のハイライトは、全てがベルニーニ作という左翼廊のコルナロ礼拝堂ですが、中でも白眉は右手の奥にある「聖テレーザの法悦」。

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左右のバルコニーの「目撃者たち」もベルニーニの作。
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劇的表現力においてミケランジェロをも凌駕する芸術家は、古今東西ベルニーニ以外にはいないと思うのです。
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劇的表現というか、作品自体がドラマを圧倒的技巧で切り取ったものです。ベルニーニには、一般市民にも相応に理解できる分かり易さがあります。
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交響曲や詩なんか分からなくても、オペラや漫画なら分かるでしょ、的な。

「バルカッチャの噴水」(TAローマの観光スポット2,415件中129位)や「ナヴォーナ広場」(TAローマの観光スポット2,415件5位)「四大河の噴水」(TAローマの観光スポット2,415件中27位)からサン・ピエトロ広場(TAバチカン市国の観光 スポット56件中8位)まで、「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのために作られた」(注1)と言われる程街中にはベルニーニの作品が見られ、ベルニーニの影響を受けた作品も多く見られますが、チケット入手も大変なボルゲーゼ美術館TAローマの観光スポット2,415件中8位)収蔵の彫刻群を別として、比較的手軽にアクセスできるベルニーニの作品ではこれが最高峰だと思います。

 

【サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ教会】

約400m移動した次の目的地は、サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ教会(TAローマの観光スポット2,415件中57位)。

パレルモのクァットロ・カンティの如く、ここは四つ角其々に泉がありますが、この一角に建つサン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ教会。

前に言及しました。

liprofumodellarosa.hatenablog.com

婉曲したファサードが象徴的です。

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些か装飾過多な印象がありますが、それこそがルネッサンスから更に一歩進んだバロック建築の先駆けにして精華。
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古典〜ルネッサンスの系譜にあり、ベルサイユに呼ばれながら提案がボツにされたベルニーニより、ボッロミーニ建築のロココにも通じる意匠の方が後代への影響が大きいんじゃないかと思うのです。
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でも例えば教会のように点在するものならいいですが、ボッロミーニの意匠で街並みが作られたらちょっと陰鬱な感じになるんじゃないかな。ベルニーニが作ったかどうかに関わらず、ローマの街並みはクラシックの、ベルニーニの系譜を引く直線基調で、それらの統一感からローマの端正なバロックの街並みが出来上がっているんだろうなと思います。

 

【昼食】

お昼は、一本道を5分歩いてヴィミナーレ広場/ラツィオ州事務所に面したRistorante "Al Viminale"(TAローマのレストラン9,057件中498位)に入りました。

ristorantealviminale.com

特に予定していた店はなかったので、Googleで近くでよさそうな店を探しました。

お昼も夜も遅いローマ、休日なのにお客さんがいなくて心配しました(注2)が、我々が食事を始めて間もなく12時半頃から続々来店。

何故かオーダーするよねの生ハム&メロン。

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ローマの伝統的なパスタ、グリシア。
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嫁はリゾット。
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そして私のティラミス。
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その後はバルベリーニ駅から再度メトロA線に乗り、バッティスティーニ‘Battistini’方面に2駅、今日は意図してフラミニオ駅‘Flaminio - Piazza del Popolo’に移動。

全部見たことあるピンチョの丘省略、ポポロ教会省略、モンテサント教会も省略し、ポポロ広場を足早に横切った我々が向かったのは、ローマにおける漫画・フィギュアの殿堂、スターショップ。

www.starshop.it

目的は、惣領冬実さんの「チェーザレ 破壊の創造者」イタリア語版。

以前ローマで当時発売済の分を買ってあったのですが、もう完結したのでここで揃えておこうと。その時は一般の大型書店だったと思いますが(多分トッレ・アルジェンティーナ広場前のLe Feltrinelli Books and Music)、確実性を期して専門店を調査しておきました。

 

ただ出発前のバタバタで、何巻まで持っていたか確認していませんで。4巻までだったか6巻までだったか、取り敢えずスターショップ行ったら6巻から最終13巻まであったので、全部購入。

持っていないかもしれない5巻を求めて、夕方スターショップ・スキピオーニ店や上記フェルトリネッリやパスクィーノ広場の書店街を巡って時間切れ。1巻被ったか1巻足りないか、心配しながら帰国しましたが、自宅でチェックしたら、5巻まで持っていました。

丁度揃った。よかった。

 

注1:誰が言い出したか不明だそうですが。

注2:昼(12時)も夜(19時とか20時とか)も、我々が最初の客だったケースは今回に限らず、ローマに限らず、イタリア🇮🇹ではこれまでもある。割とある。