蔵王温泉に降りたら、運動後のコカ・コーラだけ買って、さっさと投宿します。
開湯1,900年の伝説はよく分かりませんが、少なくとも1,100年以上の歴史を有する蔵王温泉でも老舗、今年で創業305年の深山荘高見屋です。
傾斜地に複数棟が建つため、館内は迷路のようですが、明治末期の建物は風情があります。
部屋は広縁付きの和室に、
ベッドルームの付いたメゾネットタイプのスイートでした。
このスイート棟の客室は、元ピニンファリーナのケン奥山氏がプロデュースしたそうです。彼は山形県出身です。まあ彼のデザインしたフェラーリはそんなに好みのカッコではないんですけども。
因みにWi-Fiもあります。
部屋風呂(露天)がありますが、温泉を部屋まで引けないので温泉でない地下水の沸かし湯ということなので、我らは利用しません。
洗い場は室内なので、冬でも入浴可能ですよ。
談話室。
飾り棚の民芸品。
館内あちこちには階段箪笥など。
食事の写真は載せるとキリがないので省略。
源泉掛け流し、加水・加温ありません。高見屋の源泉温度はそんなに高くないのですが、そのままの温度じゃないかと思うくらいの限りなくピュアな温泉を楽しめます。
浴槽は館内全部で8つあります。全制覇しました。誰もいないタイミングを捉えた写真で3つ紹介。
長寿の湯。
長寿の湯露天。
せせらぎの湯露天。
2本の源泉はpH1.7と2.0の強酸性です。よくタオル/手拭いを湯に浸けておくと3日でボロボロになると言われます。やったことないので分かりませんが。浴槽により違いますが、透明度は一番低いところで21cmの濁り湯でした。
白い湯の花。
館内のお湯が十分によかったので、旅館の目の前にある上湯共同浴場には行かないで終わりました。
ここに限った話ではありませんが、最近の露天風呂は、屋根ができ、壁ができ、簾も下がったりして、開放感がないところが増えたのが残念ではあります。
COVID-19感染対策的には、最下部にある長寿の湯の脱衣所が狭く、すぐ隣で衣類の脱着をする人がいた点が気になりましたかね。こっちが出て行くのに2分も待てばよいものを待たないので、場所というよりは利用者の問題ですが。
嫁は投宿後間も無く土産を買いに出て成果を得てきましたが、皆の成果は蔵王名物「いがもち」。
高見屋から下ったところにある「おおぎや」で買えると思いつつ、宿で前日のうちに予約してチェックアウト時に引き取りました。おおぎやの前を通った時は「売り切れ」表示が出ていたので、正解でした。
それで高見屋ですが、お湯は極上、建物も建築好きには素晴らしく、料理もサービスも流石でした。残念なのは、古い建物に由来しますが、兎に角階段。どこに行くにも階段。玄関入るにも階段。お風呂行くにも階段。室内もベッドのある部屋に行くには階段。あまりお年寄り向きではないかな。もっと下、私くらいの世代以下の人に特にお勧めですね。