前置きが大分長くなりましたが、装着までのプロセスです。
先ずは重量測定から。
フロントホイール
(単位:g) | ||||
BORA ONE DB 35 | BORA ULTRA WTO 60 | ± | % | |
official | 690 | 710 | +20 | +2.9% |
actual | 705 | 734 | +29 | +4.1% |
± | +15 | +24 | ||
% | +2.2% | +3.4% |
リムハイトを考慮するとBORA ONEより30g増しは妥当なセンじゃないでしょうか。
カタログ値との差がBORA ONEより大きくなりましたが、ホイールの頂点に君臨するBORA ULTRAとしては、他社の高性能化にスペックの盛り量を増して対抗したなと。
世界一優秀な日本の工業製品シマノでは許されませんが、世界一美しいイタリアの工芸品メーカーでは何の問題もありませんね。その昔、実際には出ない最高速300km/hと302km/hをカタログで競っていたスーパーカーのホイールも、少なくとも300km/hの方はカンパニョーロでした。
ディスク込みでは851g(BORA ONEは827g)。
ディスク単体を合算した数値と数gズレがあったりしますが、手計測では普通の誤差の範囲です。
リアホイール
(単位:g) | ||||
BORA ONE DB 35 | BORA ULTRA WTO 60 | ± | % | |
official | 793 | 820 | +27 | +3.4% |
actual | 807 | 853 | +46 | +5.7% |
± | +14 | +33 | ||
% | +1.8% | +4.0% |
リアはBORA ONE比50g近く重いです。ULTRAなのにカーボンハブを採用せずONE/標準WTO同様にアルミ製である点が大きいかと。
アルミハブにCULTベアリングというのはショップチューンドCULT BORA(ONE DB、WTO、WTO DB)と同じだなあとか思ったのですが、BORA WTOとBORA ULTRA WTOはリム自体が違うらしいので、同じアルミハブだからといってBORA WTOリアにCULTベアリングを入れてもBORA ULTRA WTOにはならないようです。
アルミハブの採用は剛性の観点だったと思いますが、リアのドライヴよりもフロントブレーキのトルクの方が絶対に大きかろう私のような貧脚にはリアハブがカーボンでも何ら問題ないし、ハードブレーキングを常用しない普通のライダーにはG3もリムブレーキ車と同じ7セット組みでいい筈です。
まあカンパニョーロの基準は純レースマテリアルのBORA ULTRAとしてな訳ですが。
そして鯖読み量もフロントより更にUpしました。
ディスク&カセットスプロケット込み1,188g。
タイヤ
フロントに装着した方が259gでした。
リアに装着した方が267gでした。
個体差は結束バンドの差ではないですね。
高価なロードレース用タイヤとは雖もたかだか1万数千円の量産品なんだからもうちょっとしっかりして欲しいな。と思いつつ、自転車用タイヤって絶対重量は軽いのに製造工程が手工業的なので、工芸品云々関係なく、公差を率にすると大きいというのが実態ですね。
ディスクローターとカセットスプロケットの移植
SK Pininfarina Diskを組んだ際の作業と同じ&逆回しなので、詳細は省略。
liprofumodellarosa.hatenablog.com
ディスクローターにグリスが付着すると困るので、養生しています。
初め組んだ際は持っていなかった専用ツール、UT-BB130を今は持っています。
今どきBBは大概圧入でしょうから、これは実質的にカンパニョーロのセンターロック・ブレーキディスクAFS専用と言ってもいいですな。そのための4,911円。
ロックナットとワッシャーにグリスをペタペタ塗ってから締めます。
ロックナットはBORA ONEのシルバーから艶消しブラックに変更されています。
因みにグリスは、MOTULテックグリスが無くなったので、R32GT-Rでお世話になっているショップ一推しのオメガに切り替えています。
選択は57番。
かなり色の黒いグリスなので、付着すると汚れて見えます。
使用頻度の低いUT-BB130なんていうツールを買ったのは、偏にトルク管理のためです。
尤も私は今でもこのロックナットを40N・mまで締める必要はないと思っています(点検はする)。
それにしてもカンパのディスクローターはかっこいいです。
デザインで言ったらあとはBRAKING(サンスター)かSWISS STOPです。
センターロック仕様なら互換性があるので、シマノユーザーはローターだけでもシマノを止めてカンパにしましょう。
まずBORA ONEからカセットスプロケットを外します。
スプロケット取り外しツールは、前から持っているもので11s用ではないため、チェーン幅の制約を受けてローかトップにしか掛かりません。偶々写真ではローに掛けていますが、トルクを掛ける場所は近い方がいいので、実作業ではトップに掛けています。
シマノが11s用を販売していますね(高いけど)。
なお、折角スプロケットを外したので、グリスアップする前に綺麗に洗浄しています。
N3Wフリーボディへのカセットスプロケット装着
続いてカセットスプロケットを装着しました。
この写真にはダウトが1つあります。
これが正です。
装着後ハブシャフトがスプロケットに供回りするのを発見しまして。
装着後の動作チェックで、ペダルを逆回ししたらリアドライヴトレーンの動きが渋く、怪訝に思ってBORA ONEにスプロケットを戻して比較したら気付きました。
ここからのロックリングの話は、実際の工程上は一番最後です。(スプロケットが汚れているのは、間にライドを挟んでいるため。)
13s、9Tまで対応するカンパニョーロの最新鋭N3Wフリーボディ。
13sはアダプターを外して専用ロックナット(別売り)を使う必要があります。私のは11sなのでポン付けだと思っていたところ、改めてマニュアルを見ると「11sでもZ11はポン付けだが、Z12には専用ロックナット(別売り)が要る」と書いてありました。
しまった、うちのは11sだけどZ12、日本語的に言えばトップ12Tじゃん。(注1)
数字が同じなので早合点して、遠回りしていました。
N3Wフリーボディは、色々と細かい組み合わせがありまして。
©︎Campagnolo(https://support.campagnolo.com/media/files/035_2524_Campagnolo_Spare%20parts_temporary_2024_Rev06_10_2023.pdf)
私が用意しないといけないロックナットは、CS-703でした。
これが先月ワイズロード南船橋を2週続けて訪問した理由です。
1個9,350円します。アルテグラならスプロケットが買えます。
デュラエースのロックナットはAmazonで1,500円です。即納ではないようですが、Amazonでポチったら家で待つだけです。ワイズ行けば買って帰れるだろうし。
下が標準で付属しているCS-702(Z11)、上がCS-703(Z12)です。
問屋在庫のおかげでほんの3日で入荷しましたが、問屋在庫がなかったら本国取り寄せ3週間です。この辺もカンパニョーロのハードルの高さです。
無駄に長いので、2回に分けます。