6月1日土曜日は、前週のマルタ・アルゲリッチさんと小澤征爾さんの共演に続き、カワイ表参道コンサートサロンで標記タイトルのランチタイム・コンサート。
前週の25,000円@GS席お一人様の約30分の 1、800円@全席自由お一人様×2。
会場の「パウぜ」は130名収容のコンパクトなホールです。
主催:日本ショパン協会
協賛:河合楽器他
後援:駐日ポーランド大使館、ワルシャワ市、本国のショパン協会他
はて?ポーランド大使館てどこにあるんだっけな。イヴェントに参加して大使(当時)を見掛けた記憶はあるし、ワルシャワの日本大使館は行けと言われたら地図なしでも行けると思いますが、三田(だそうです)には行ったことがない。
因みにワルシャワの日本大使館。大使館村のメインストリートに面した大使公邸と背中合わせになって地味な通りにあります。向かいが他国大使館でなく集合住宅で、舗装があまり良くない(今ストビューで見てもそう)ので地味と言ったのですが、1本入る「メインストリート」より便利だし、広いし、バスも走ってます。
隣に似たような建物があります。景観規制だと思いますがセットバック同じ。幅も大体同じ。ですが、とある国の大使館、10cmだか30cmだか50cmだか忘れましたが、日本大使館より高く作ることが至上命題だったそうです。
嫁がいた当時からソーラーパネルが載っていて、その分合わせると日本の方が高いんですが、高く作った事実に満足した本国は知らない&環境にも興味ない模様。
本編に戻ります。
奏者はカミル・パホレツKamil Pacholecさん。(注1)
聞いたことないです。
2016年に17歳で「ポーランド全国ショパン・ピアノコンクール」優勝した方です。
国内コンクールでしょうから、ショパン・コンクールを18歳で獲ったツィメルマンや、19歳で各賞総取り2位なし圧勝のブレハッチといった偉大な先達とは違うと思いますが、21歳の来年ひょっとしたらショパン・コンクールを席巻するかもしれません。年齢、キャリア的にエントリーありそうな、2015年の浜松優勝ガジェヴさん、同昨年の優勝チャクルムさん、2位の牛田さんあたりと競い合うなんて面白そうです。
尚、ワルシャワのワジェンキ公園で夏の毎週日曜日に開催されるショパン・コンサートの、8月4日夕方の部にエントリーしてます。このコンサートはポーランド国外のピアニストも弾きます。外国人では日本人が多く、今年は4コマ5人エントリー。
《セットリスト》
武満 徹: ロマンス
ショパン:
ワルツ イ短調 op.34-2「華麗なる円舞曲」
3つのマズルカ op.59
舟歌 嬰へ長調 op.60
アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ op.22
簡単にレビューします。
スタートは反応薄の躓き気味。何故「ロマンス」?私が知っているのも「演奏時間4分弱」だけ。ショパンにしか興味のない満席130人の聴衆の拍手が始まったのは3拍くらいおいてからでした。はるばるやって来た若手音楽家は、日本へのリスペクトを込め、譜めくりを付けて日本人作曲家を演奏したのかもしれません。が、現代曲を聴かない日本人にはウケません。日本人作曲家を演るなら、滝廉太郎の童謡か伊福部昭のゴジラか団伊玖磨です。
団伊玖磨原案・音楽のこの映画、素晴らしいです。
2曲めにはあまり選ばれない地味なワルツが来ました。小曲です。弾き終えた後、拍手を求めるのかそのまま次の曲に行きたいのか微妙に分からないまま、ひと呼吸置いて次の曲にいきました。この辺が若いです。
微妙な空気から始まった3曲めは安定の名曲「3つのマズルカ」。以後は舟歌、アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズと盛り上がっていって終演。(アンコールはなし。)
マズルカまでは気になるミスタッチもありましたが、ショパンは表情の付け方も含めて自分の曲になっていた印象。若いけど仲々のスケールを感じさせる演奏でした。こういうところがポーランドの伝統なんでしょうかね。この先も頑張って欲しいです。
パンフレットの写真はその辺のお兄ちゃん風でしたが、実物は立派に音楽家の風貌になっていました。
終演後は、表参道を渡ったアニヴェルセル カフェでランチ。
カタカナ名だけは知っていましたが、イタリア語の「ウニヴェルセル」(宇宙)でなく英語の「アニヴァーサリー」と同じだということは行って初めて知りました。
尚、本日アニヴェルセルでは7組の結婚式挙行。
滅多に来ない表参道・原宿界隈をフラフラ歩き回って1万歩に達したところでガス欠、ピットイン。ユーゴ&ヴィクトール表参道店。
表参道ヒルズの裏には新潟県ショップがあったので、笹団子買って帰りました。
おしまい。
注1:昔「パチョレック」というプロ野球選手がいて、聞いたことない名前にどこがルーツだろうかと思ってましたが、「Pacholec」の英語読みですね。ポーランド系だ。